アイリスグループ、農業に新たに参入
アイリスグループが、東日本大震災の発生から15年を迎え、農業分野への参入を発表しました。この決定は、地域の農家の高齢化や担い手不足という深刻な課題に対処するための一環として行われます。
背景と目的
震災当時から宮城県に本社を構えるアイリスグループは、先の震災によって大きな被害を受け、従業員やその家族も困難な状況に直面しました。そこで、地元企業としての責任を果たすべく、2013年に精米事業に参入し、東北地方の農家からの米の買い取りを通じて営農再開支援を行ってきました。また、2014年には新たに亘理精米工場を設立し、精米加工をはじめ、2022年には南相馬工場が設立され、復興支援を強化しました。これにより、資材の生産から流通、販売までを総合的にサポートする体制が整えられました。
日本の農業現状
しかし、現在の日本の農業、特に稲作分野では深刻な高齢化が進行しています。農林水産省のデータによると、2024年には基幹的な農業従事者の平均年齢が69.2歳に達し、その7割が65歳以上に。これにより全国の約3割の農地では今後の担い手が決まっていない状況です。また、海外の需要も高まる中で、日本の農業は新たな市場開拓が必要とされています。
農業参入の具体策
このような背景を踏まえ、アイリスグループは「ジャパン・ソリューション」の考えに基づき、農業分野への参入を決定しました。農地をリースし、グループの従業員が農業の担い手となることで、耕作放棄地を活用し、地域農業の持続可能性を図る計画です。生産した米は自社内で加工・販売され、精米・出荷のタイミングを調整し市場への安定供給を目指します。初年度は「にじのきらめき」という多収品種を中心に、22haの面積でスタートし、将来的には200ha、さらには1000haに拡大することを見込んでいます。
今後の展望
さらに、供給体制の強化とともに、日本国内のみならず輸出にも注力し、特にパックご飯としての製品化を進める予定です。そして、得られた知見やノウハウを地域農家と共有し、農業のさらなる発展に寄与していく所存です。
アイリスグループは、日本の農業振興に貢献し、生産者と生活者を結ぶ架け橋として、持続可能な社会の実現を目指していきます。