医薬品の届け方を革新するVeritas In Silico
株式会社Veritas In Silico(東京)が、独自のドラッグデリバリーシステム(DDS)「Perfusio®」について商標登録を完了したことを発表しました。このシステムは2027年度の製造販売を目指しており、医薬品の届け方を根本から見直すことを目的としています。
医薬品の送達は、効率が命
医薬品の開発において重要なのは、薬剤の効果だけではありません。意図した部位に医薬品を届ける方法も、治療成功に大きく関係しています。治療対象部位に薬剤が届けば良いのですが、誤って他の場所にも到達することが副作用を引き起こす場合があります。特に、核酸医薬品のような新しい治療法においては、正確な薬剤送達が求められます。
Veritas In Silicoが開発した「Perfusio®」は、薬剤の特性を踏まえ、治療の可能性を最大限に引き出すためのシステムです。このアプローチにより、より多くの患者に新たな治療の選択肢を提供しようとしています。
Perfusio®の基本概念
この独自のDDSでは、対象となる臓器や部位に対し、動脈と静脈の両側からカテーテルを挿入します。その後、薬剤を送り込みつつ、不要な医薬品を回収する仕組みを採用しています。通常、薬剤は全身を巡ることが多いですが、「Perfusio®」では治療対象部位に集中的に送達しながら、全身への流出を抑えることが目指されています。
具体的には、上肢や下肢、腎臓、膀胱、子宮といった血流を一時的に隔離できる領域への応用が考えられています。カテーテルを使用するシンプルな設計で、従来の外科手術と比較して身体への負担を軽減する可能性があります。また、薬剤そのものの化学修飾を必ずしも要求しないため、幅広い医薬品に対応できる汎用性を目指します。
AI技術の力を借りて
特筆すべきは、Veritas In SilicoがAI創薬プラットフォーム「aibVIS」を活用している点です。薬を開発するだけでなく、それをどのように届けるかという視点が重要だと考えています。「医薬品の主作用を高め、副作用を抑えることで、これまで十分な治療を受けられなかった患者に新しい選択肢を提供したい」という使命感から生まれたのが「Perfusio®」です。
名称は、臓器や組織に物質を流す行為を示す英語「Perfusion」に由来しており、その名称には医薬品の届け方を工夫し、新たな医療の可能性を探る意図が込められています。
事業化への道筋
「Perfusio®」は、汎用医療機器としての事業化を目指しており、2027年度の製造販売開始を計画しています。そのためには必要な許認可を得るための準備が急務です。また、カテーテル関連企業や製薬企業との協力も視野に入れ、さらに技術を進化させることを目指しています。
商標登録は、Perfusio®ブランドを保護するとともに、事業化への重要なステップとなります。
未来の患者に対する新しい選択肢
Veritas In Silicoは、AI創薬プラットフォーム「aibVIS」を駆使した創薬活動と「Perfusio®」の事業化を通じて、医薬品開発の新たな可能性を探ります。そして、未解決の医療ニーズを満たすために努める姿勢を忘れずに、さらなる技術革新に挑み続ける意義を果たしていきます。この取り組みにより、より多くの患者が新しい医療の恩恵にあずかれることを期待しています。