チェコ音楽の調べ
2022-12-28 17:00:44

池野博子と酒井萌音が紡ぐチェコ音楽の新たな調べ

泉のように響くチェコ音楽の魅力



2023年1月14日、東京都目黒区で開催されるコンサート「チェコの調べ~声楽とピアノで紡ぐチェコの作曲家とその系譜」が注目を集めている。このコンサートは、2018年に「チェコ音楽コンクール」において声楽部門第1位に輝いた池野博子と、ピアノ部門第2位の酒井萌音という実力派アーティストのコラボレーションの成果である。コロナ禍を背景に生まれたこの取り組みは、彼女たちが音楽に寄せる情熱が強く結びついた証拠でもある。

改めて、彼女たちの背景を振り返る



池野博子は早稲田大学を卒業後、ビジネス界でのキャリアを歩んでいたが、病をきっかけに音楽の道へ進むことを決意し、オペラ歌手としての活動を開始した。彼女は2007年にモーツァルトの『魔笛』でオペラデビューを果たし、その後多くの作品に出演する一方で、音楽による社会貢献にも力を注ぎ、東京工業大学での音楽ワークショップに関する研究も行った。

一方、酒井萌音はクラシック音楽における演奏と演劇・ミュージカルの伴奏を幅広く手掛けている。数々のピアノコンクールでの受賞歴を誇り、参加型のクラシック音楽イベント『Concert Series MAG-MELL』を主宰している。彼女は教育活動にも熱心で、子供向けプログラムに取り組んでいることでも知られている。

音楽ワークショップから生まれた新たなつながり



両者は、2019年に東京文化会館が実施した音楽ワークショップリーダー育成プログラムで出会い、その後互いの音楽活動に対して意気投合。この出会いが、コロナ禍において活動の機会を失ってしまった中でも、いつか共演したいという希望を持つことになった。

2021年には、板橋区文化・国際交流財団の支援制度「アーティストバンクいたばし」に登録し、この制度からの支援を受けることで、念願のコンサート実現に繋がった。

演奏曲目とコンサートの構成



コンサートタイトルが示す通り、演奏される楽曲はチェコ国民楽派に関連するものが多い。スメタナやドヴォルジャークの作品を中心に、彼らの音楽に影響を与えたドイツ系作曲家たちの作品が対比されていく。例えば、ドヴォルジャークの有名な歌曲「母の教え給いし歌」や、シューマン、ブラムス、ワーグナーといった作曲家たちの作品も演奏される。

コンサート序盤は、酒井によるシューマンの『アベッグ変奏曲』のピアノ演奏から始まり、その後に池野の声楽演奏へとバトンタッチする予定だ。中盤には、スメタナとドヴォルジャークの作品が演奏され、最後はリストの楽曲で締めくくられる構成となっており、境を越えた美しい音楽の意義が浮き彫りになることだろう。

チケット情報と会場



コンサートは、ムジク・ピアフォーヌで行われる。一般チケットは3500円、板橋区住民割引は2000円、アーカイブ配信チケットは2000円で、すべてteketにて購入可能だ。この演奏会はアーティストにとっても観客にとっても、新たな音楽体験と感動を提供する機会となる。

音楽と精神の深い部分でのつながりを体感できる、この貴重なコンサートに、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。音楽の魅力が詰まった素晴らしいひと時が待っている。

会社情報

会社名
いたばしチェコの調べ実行委員会
住所
東京都板橋区
電話番号

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