タツノと花王が共同開発した新しい土壌洗浄法「ソイルランドリー工法」とは?
株式会社タツノと花王株式会社が共同で開発した「ソイルランドリー工法」が実用化されました。この画期的な技術は、油取扱施設などでの土壌汚染対策として注目を集めています。実施される現場では実際に土壌を清浄化することができるため、特に環境事業において非常に重要な役割を果たすことでしょう。
開発背景とその目的
SS(サービスステーション)や油取扱施設における土壌汚染は、経営上の重大な課題とされています。従来の浄化手法である「土壌入替方式」は、土壌を搬出するコストが高く、さらに「バイオレメディエーション方式」は浄化に長期間を要するため、これらの手法には多くの制約がございました。これらの問題を解決するため、タツノは花王とともに3年にわたる研究を重ね、この「ソイルランドリー工法」を開発しました。
「ソイルランドリー工法」の三つのメリット
1. 低コスト
土壌入替方式に比べ、大幅なコスト削減が可能です。本工法は、現場で直接浄化を行う「原位置浄化」を採用しているため、搬出にかかる費用が大幅に削減されます。
2. 短工期
バイオレメディエーション方式に比べ、浄化にかかる期間は約1/4です。洗浄剤の化学的効果と重機による物理的攪拌を組み合わせることで、効率的かつ迅速な浄化が実現されます。
3. 環境負荷の低減
現場での浄化により、汚染土を場外に搬出する必要がなくなり、運搬に伴うCO₂排出の削減も見込まれています。
工法のメカニズム
この工法は、洗濯機における衣類の洗浄原理を応用しています。具体的には、まず汚染部分に特殊な洗浄剤と水を注入し、重機で攪拌します。その後、洗浄剤の効果を受けて土壌粒子から油分が剥がれ、水面に浮上します。最後に、油を含んだ水を回収し、新しい水ですすぎます。
実証事例
2025年8月には、九州エリアで実際にこの工法を適用しました。地下水位の高い地域で、高濃度の油分が確認された砂質土壌において、実作業にかかった時間はわずか1週間程度。その結果、油臭や油膜が完全に消失し、施主から高い評価を受けました。また、掘削除去方式に比べ、費用面での大幅なコストダウンが実現しています。
今後の展望
タツノは、環境ソリューション部内に設置された分析施設「タツノラボ」との連携を図りつつ、この「ソイルランドリー工法」の適用範囲を拡大するための研究を続けていきます。同社は土壌調査から施工の実施まで、一貫したサポートを通じて土壌環境課題の解決に貢献していく構えです。
以上の取り組みを通じて、タツノは今後も環境に優しい技術の開発を進めて参ります。興味のある方は、ぜひタツノへのお問い合わせをお待ちしております。
参考リンク
花王株式会社研究開発ニュースリリース
油で汚染された土壌専用の洗浄剤の開発に関する詳細情報が記載されております。