HabittoがシリーズAで18億円調達
モバイルアプリを活用して金融アドバイスを提供するスタートアップ、Habittoが、QED Investors、DG Daiwa Ventures(以下DGDVおよびScrum Ventures)を主導としたシリーズA投資ラウンドで、総額18億円を調達しました。この資金調達は、Habittoが提供する無料の金融アドバイスに対する需要の高まりを受けたものであり、今後の成長が期待されています。
QED Investorsの日本初の投資
特に注目されるのは、QED Investorsにとっての日本市場初の投資である点です。これは、ブラジルのNubank、米国のKlarna、インドのJupiterなど、世界的なB2Cフィンテック企業への投資実績を持つ彼らが、日本のフィンテック市場への参入を果たしたことを意味しています。これにより、Habittoの成長が加速することが期待されます。
ユーザーベースの拡大と金融ツールの強化
調達した資金は、ユーザーベースのさらなる拡大やデジタルバンキングプラットフォームの強化に使用される予定です。また、日本の若い世代が求める高度な金融ツールやサービスの開発にも充てられる計画です。Habittoは現在、42,000人を超えるユーザーに対してデジタルアドバイザーによる無料のファイナンシャルプランニングを提供しており、個別のニーズに応じたアドバイスを行うことで、効果的なマネーストラテジーの構築を支援しています。
共同創業者のコメント
Habittoの共同創業者兼CEO、サマンサ・ギオッティは、今回の資金調達によって日本市場への関心が高まっていることを強調し、彼らのミッションは経済的不安に苦しむ若者に対して手頃な金融アドバイスを提供することであると述べています。彼女は、QEDとDGDVの強力なパートナーシップがHabittoの成長を支える鍵になると考えています。
一方、チーフ・クリエイティブ・オフィサーのリアム・マカンスは、Habittoが設立からわずか3年で47億円の預金を集め、多くの人がより良いマネーストラテジーを構築できるよう手助けしていることに自信を持っています。
投資家の期待
QEDのアジア統括責任者、サンディープ・パティルは、Habittoとのパートナーシップに対して非常に期待を寄せています。日本のフィンテック市場がイノベーションの真っ只中にあり、Habittoが多くの魅力的な提案を行う準備が整っていると述べています。
DGDVのマネージングディレクター、渡辺大和氏は、Habittoの成長を見てきたことから、この新たな資金調達がHabittoの成長機会を大きく引き上げることに期待を寄せています。また、Anthemis Groupの共同創設者、ショーン・パーク氏は、Habittoが市場で成果を上げる可能性に自信を持っていると語りました。
Habittoの概要
Habittoは、「End Financial Anxiety | お金の不安をなくす」というビジョンのもとで、貯蓄、投資、保険、そして個別アドバイスを提供するデジタルバンキングプラットフォームを構築しました。国内最高水準の預金金利と、デビット・キャッシュバックの特典を備えたサービスは、特に若い世代に支持されています。2021年にはSaison Capital主導での資金調達を行い、その後も積極的に資金調達を行い、今回のシリーズA資金調達を含めると、トータルで28.8億円を調達したことになります。これは、優れたビジネスモデルが評価され、多くの投資家からの支持を受けている証でもあります。
終わりに
今回の資金調達は、Habittoが企業としてさらなる成長を遂げるための大きな一歩です。若者たちの経済的不安を解消するための取り組みに期待が寄せられ、今後の展開に目が離せません。