看護助手の認知度が高いが理解は曖昧
医療現場を支える重要な役割を担っている「看護助手」。その認知度がいかに高いかを示すために、東京都新宿区の「看護助手ラボ」が実施した調査結果が注目を集めています。この調査では、国内在住の18歳以上を対象に「看護助手」を知っているか、またその仕事内容についての理解度を尋ねました。結果は、興味深いものとなりました。
調査結果の概要
2025年6月15日から6月16日にかけて、インターネットを使用した調査を行い、全国から102名の有効回答を得ました。その結果、約90%の人が「看護助手」という職業名は知っていると答えました。しかし、仕事内容や役割について詳しく理解している人はわずか16.7%に過ぎませんでした。実際、回答者の45.1%が「聞いたことはあるが詳しくは知らない」とのことで、非常に大きな認知と理解のギャップが存在していることが分かります。
看護助手の業務内容についても「はっきりイメージできる」と回答したのは16.7%、逆に「全く分からない」との回答も5.9%ありました。このように、多くの人々が看護助手の具体的な業務内容について漠然としたイメージしか持っていないことが伺えます。
資格の誤解と医療行為の認知
看護助手に関する認知度の一環として、「資格が必要」と考えている人が39.2%いるという結果も見逃せません。看護助手として働くためには法律で定められた資格は不要であり、多くの求人が「資格不問」とされていますが、このような誤解が広がっていることは、就業機会を狭める影響を及ぼしているかもしれません。
さらに、誤って看護助手の業務に「注射・点滴」などの医療行為を含める回答も3.8%見られました。これもまた、看護助手という職業への理解不足を示していると言えるでしょう。
看護助手の役割とその認知向上の必要性
看護助手は医療現場における「縁の下の力持ち」として、病院やクリニックで必要不可欠な存在です。その重要さは高まっている一方で、一般の人々の理解は追いついていないという状況が続いています。この認知度の向上は、ただ看護助手自身の役割を広めるだけでなく、医療現場全体の運営にも大きな影響を与えるでしょう。
今回の調査から、多くの人が看護助手についての正しい情報を求めていることが伺えます。看護助手ラボとしては、今後もその役割や必要なスキル、資格について正しい情報を広めていくことで、看護助手という職業への理解を促進していく活動を続けることが求められます。
まとめ
看護助手という職業は未経験者でも挑戦できる、やりがいのある仕事です。医療業界に関心を持つ人々にとっても、見逃せない就業機会と言えるでしょう。私たちが、その魅力や仕事内容を正しく伝えることができれば、人手不足に悩む医療現場と求職者を結びつける道が拓かれると考えます。調査を通じて浮かび上がった課題を解決するため、さらなる啓蒙活動が求められるでしょう。