オンラインカウンセリングの可能性
最近の調査により、オンラインカウンセリングの効果が悩みの発生からの時間に依存しないことが明らかになりました。オンラインサービスの提供者である株式会社cotree(コトリー)が実施した「cotreeデータドネーション」の中間報告から得られたこの結果は、メンタルヘルスのケアについての新しい理解を示しています。
調査の概要
cotreeが2024年7月から12月までの期間で実施したオンラインカウンセリングに関する調査では、146人の回答が集まりました。調査のテーマは、カウンセリングの効果とオンライン形式の課題、利用者の不安などに関するものであり、その内容が多くの人々に参考になると考えられます。
結果のハイライト
1.
効果の持続性
カウンセリングの開始を躊躇しても、その効果は薄れないと判明しました。特に悩みが発生してから時間が経っても、有効なサポートが期待できるとのことです。このため、悩みを抱える人は迷わず相談の一歩を踏み出すべきです。
2.
カウンセリングに対する不安
最も多かった不安の声は「カウンセラーとの相性」です。人との関わりを含むカウンセリングだけに、相性の良し悪しは利用の継続に大きく影響します。cotreeでは、ユーザーのニーズに基づき、合ったカウンセラーを提案するマッチング機能を設けており、これを活用することで不安を軽減できます。
3.
サービス改良の必要性
カウンセリングの改善には、オンライン特有の情報の受け取り方に対するフィードバックを取り入れることが重要です。クライエントからは、情報の要約やカウンセリング後の振り返り機能の強化を求める声が寄せられました。これらは、今後のサービス向上に向けた貴重な意見です。
カウンセリングへの偏見を取り除く
オンラインカウンセリングの利用を促進するためには、費用面での補助やカウンセリングが恥ずかしいものではないとする文化的な理解を浸透させる必要があります。カウンセリングを単なる相談ではなく、日常生活の一部として位置づけることが求められます。特に、カウンセリングの意義を広めるメディアの役割が大きいでしょう。
共同研究者からの見解
調査に深く関わった早稲田大学と千葉大学の専門家からは、オンラインカウンセリングにおける「相性」の問題に対するさまざまな見解が示されました。相性の重要性を強調する一方で、カウンセラーのスキル向上や情報提供を充実させることで、より多くの人が安心して相談できる環境を整える必要性が指摘されています。
最後に
現在、cotreeでは「cotreeデータドネーション」の回答を募集しています。この取り組みは、カウンセリングサービスの質向上を目的としており、誰でも参加可能です。メンタルケアに関するデータを寄付することで、他の人々の助けに繋がるかもしれないという思いから、ぜひ多くの方に参加していただきたいです。全国の多くの人々がメンタルヘルスの重要性に気づき、必要とされるサポートを受けられることを願っています。