ナガセケムテックス株式会社は、エポキシ樹脂変性品「デナタイト®」の価格改定および製品統廃合の実施を発表しました。これは約600品目に及ぶ幅広い製品群に関わる大きな変更であり、2024年10月1日出荷分から価格が25~50%以上引き上げられることになります。
この決定の背景には、近年のインフレや厳しい事業環境があり、同社は自助努力だけでは持続的な事業運営が困難な状況にあるとしています。顧客満足度を高めるために、品質や価格の改善を目指して努力してきたものの、その道筋は厳しく、持続可能性を確保するためにはこの価格改定が必要だとしています。
また、顧客ニーズの変化や市場の状況を反映し、多くの製品の販売数量が減少していることから、不採算製品の廃番も行うことが決定しました。廃番のスケジュールは2025年12月25日で、最終出荷となります。
対象となるエポキシ樹脂変性品には、以下の製品が含まれます:一液エポキシ接着剤、二液エポキシ接着剤、重電機器用の注型・封止用エポキシ樹脂、弱電機器用の注型エポキシ樹脂、そしてFRP用マトリックス樹脂などがあります。これらは業界内で非常に重要な役割を果たしている製品であり、その変更は市場に与える影響も大きいでしょう。
エポキシ樹脂は、強力な接着力や耐久性を持つため、エレクトロニクスや建設、航空宇宙など、さまざまな分野で広く使用されています。そのため、ナガセケムテックスの価格改定がこれらの業界にどのような影響を及ぼすのか、関係者は注視しています。
ナガセケムテックスは、このような厳しい状況でも高品質な製品とサービスの提供を続ける意向を示しており、顧客の理解を求めています。今後の製品開発やサービス向上への取り組みが期待されています。
顧客からの問い合わせに関しては、ナガセ研産業株式会社の先進機能材料事業部およびナガセケムテックス株式会社の機能樹脂事業部が受け付けています。詳細はそれぞれの公式ウェブサイトにて確認可能です。
ナガセケムテックス株式会社は、大阪府を拠点に多様な領域で独創的な技術を持つ企業で、特にエポキシ樹脂の分野での革新性が評価されてきました。今後も新技術や新製品の開発に挑み続け、業界内での競争力を維持していくことが期待されます。