地方銀行初！海外向けWEB食品展示販売会「やまなし食のマッチングフェア海外ONLINE」開催

山梨県産の食品の魅力を世界へ発信する試みとして、地方銀行初となる海外向けWEB食品展示販売会「やまなし食のマッチングフェア海外ONLINE」が開催されました。このイベントは、山梨中央銀行と食品輸出支援スタートアップ企業であるゴハンスタンダード株式会社が共同で開催。従来の展示会形式とは異なり、インターネットを活用した新たな販路開拓を目指した画期的な取り組みです。

国内市場の限界と海外展開へのニーズ

近年、人口減少や市場縮小といった課題に直面する地方において、地元企業の販路拡大支援は地域金融機関にとって重要な役割となっています。多くの地方銀行は、地元食品メーカーの販促機会創出のため、展示会開催など様々な支援を行ってきました。しかし、リアルな展示会は開催の手間や費用が大きく、参加者もマンネリ化しやすいという課題がありました。

一方、海外市場への進出を希望する食品メーカーからの声も多く寄せられており、新たな販路拡大の必要性が認識されていました。「やまなし食のマッチングフェア海外ONLINE」は、これらの課題を解決し、海外への販路拡大を促進するための取り組みとして企画されました。

WEBを活用した革新的な取り組み

本フェアでは、インターネットの利点を活かし、世界中を対象とした販路開拓を実現しました。主な特徴は以下の通りです。

試食サンプリング調査とWEBアンケートの実施: 海外在住の外国人モニターを対象とした試食調査と、詳細なWEBアンケートを実施。商品への反応やニーズを直接的に把握することで、より効果的なマーケティング戦略を立案できます。
海外バイヤーへの商品PRとテストマーケティング:　世界54ヶ国約3000人のバイヤー、シェフ、インポーター等に商品をPRし、テストマーケティングを実施。直接的なフィードバックを得ることで、商品改良や販売戦略の最適化を図ります。
* WEBサイト上でのEC販売: フェア期間中はもちろん、終了後も継続してEC販売を実施。海外消費者の購買行動を促し、安定的な販売ルートを確立します。

これにより、出展企業は日本にいながら、世界中のバイヤーや消費者に自社商品をアピールし、海外市場のニーズを把握することが可能となりました。

具体的な内容と成果

フェアは2017年4月10日から20日にかけて開催され、山梨県を中心とした食品メーカーが多数出展しました。出展商品は、加工食品、ほうとう、ワイン・日本酒、飲料など多岐に渡り、山梨の豊かな食文化を象徴する商品が揃いました。来場者数は、海外バイヤー約3000人、一般消費者約18万人と、大きな反響を呼びました。

言語は英語とフランス語に対応し、グローバルな展開を意識した運営がなされました。フェア終了後も、ECサイトでの継続販売が可能であることから、長期的な販路拡大が期待されます。

ゴハンスタンダード株式会社の役割

本フェアの主催は、食品輸出支援を行うスタートアップ企業であるゴハンスタンダード株式会社です。同社は、越境ECプラットフォーム「和食エクスプローラー」や試食サンプリング調査サービス「ワンバイトジャパン」などを運営し、これまで多くの食品メーカーの海外展開を支援してきました。

今回のフェアでも、同社のノウハウとテクノロジーが活用され、スムーズな運営と高い効果が実現しました。また、同社は本フェアに関するWEBシステムの特許を出願しており、技術革新への取り組みも積極的です。