ドローンショーの安全運用へ向けた新たな一歩
最近、全国各地で人気を博しているドローンショー。数百から数千台のドローンが夜空に美しい映像を描くその演出手法は、従来の花火やライトショーに代わる新しいエンターテインメントとして注目を集めています。しかし、海外の事例も示すように、制御不良による墜落や観客との接触事故など、厳格な安全基準が求められる中で、これらのリスクに対する対応が急務とされていました。
このような課題を受け、一般社団法人日本ドローンショー協会は、ドローンショーを安全に運営するための「ドローンショー運営ガイドライン」の整備に動き出しました。これにより、事故を未然に防ぐための明確な基準が提供されることになります。
安全性を最優先にした運営ガイドライン
今回発表されたガイドラインは、特に「安全性」に焦点を当てています。2025年7月28日に会員向けに公開予定のこの第1版は、これまでの現場の実践知見をもとに、第1に示されるべき基準として重要な役割を果たします。具体的には、会場環境の調査、飛行エリアや保安エリアの設計、リスク評価に基づいた運営体制の構築、機材の点検やテストフライトの標準手順、緊急時の対応体制などが盛り込まれています。
行政との連携による制度との整合性
このガイドライン整備は、国土交通省航空局とも協力しながら進められています。法令と現場運用の実効性を重視する中で、今後も行政との対話を継続し、業界全体で安全運用の基準を確固たるものにしていく方針です。
会員向けの教育と展開
ガイドラインはまず会員に公開され、2025年9月以降には勉強会や説明会を通じて、ガイドラインの理解を深め、実務への応用を段階的に進めていく予定です。さらに、協会では「法令遵守」「品質」「業界発展」に関する基準も順次整備し、ドローンショー業界の信頼性向上に貢献していく考えです。
実行チームのメンバー
本ガイドラインは、以下の理事会のメンバーにより構成および策定されました。
- - 代表理事:佐々木 孔明氏(株式会社レッドクリフ)
- - 理事:菅沼 利文氏(株式会社ノースドローンショー)
- - 理事:日野澤 秀一氏(株式会社トラストクリエイティブコーポレーション)
- - 理事:山田 年長氏(株式会社スクラムクリエイション)
- - 理事:前澤 克文氏(株式会社電通ライブ)
- - 理事:野口 宏実氏(野口機械設計事務所)
- - 理事:上村 龍文氏(株式会社TKF)
- - 理事/事務局長:竹本 公生氏(ブラッドパートナーズ)
今後も日本ドローンショー協会は、ドローンショーを安全に楽しむための基準作りに取り組んでいきます。今後の展開にぜひご期待ください!