旅行における飲酒の新常識
2025-06-05 11:23:07

新しい旅行スタイル「ソバーキュリアス」とは?飲酒機会のストレスを軽減する方法を考察

ソバーキュリアスの潮流と旅行先における飲酒の選択肢



近年、旅行業界では「ソバーキュリアス」という新たなライフスタイルに関心が集まっています。これは、あえてお酒を飲まない選択肢を大切にする考え方です。この流れに呼応するように、JTBパブリッシングが実施した調査によれば、旅行先での飲酒についてストレスを感じている人が増えていることが明らかになりました。具体的には、4人に1人が過去に飲酒機会に対してストレスを感じた経験があるとの結果が出ています。

この調査は、旅行に興味を持つ層をターゲットに実施され、536人の回答を得ました。特に興味深いのは、飲酒頻度における男女差です。男性の39.6%が「飲まない・月に1~3日」と回答する一方で、女性は64.2%が同様に答えています。これは、女性の方が飲酒習慣が少ないことを示しており、旅行先でも「飲まない」選択肢を求める声が高まっていることを意味しています。

ソバーキュリアスとは何か?



「ソバーキュリアス」という言葉は、英国のルビー・ウォリントンによって提案された造語で、「シラフでありながら好奇心を持つ」という考え方を表しています。このライフスタイルの中では、アルコールを摂取せずに旅行を楽しむことが重要視されています。一方で、ノンアルコールカクテルを指す「モクテル」の認知度は上昇しつつあります。調査では、男性は7.9%、女性は4.6%が「ソバーキュリアス」を理解しているという結果に対し、モクテルは男性19.5%、女性29.1%と、女性側に多く浸透していることが分かりました。

旅行先での飲酒に関するストレスの実態



調査によると、旅行先での飲酒に関連するストレスを感じたことがあると答えた割合は、男性が25.6%、女性が28.8%に達しています。この結果は、旅行先で飲みたくないお酒を飲まざるを得なかったり、アルコールを理由に入りたい店に入れなかった経験を持つ人が多いことを示しています。旅行の回数が多い人ほど、このストレスを強く感じる傾向があることも明らかとなりました。

高価格帯ノンアルコール飲料の需要



また、調査では高価格帯のノンアルコール飲料に対する需要も高まっていることが示されました。具体的には、旅行先で高価格帯のノンアルコールドリンクがメニューに加わることを「好ましい」と感じる人は、男性51.8%、女性66.9%にのぼります。飲酒頻度が低い層において、このニーズが特に顕著であることが確認されています。

るるぶキッチンでの実証実験



JTBパブリッシングは、東京・新宿の「るるぶキッチン」にてオリジナルモクテルメニューを導入し、その反響を測定しました。「ソバーキュリアス」を訴求したメニュー展開によって、オリジナルモクテルの販売シェアが19.6%から26.9%にまで増加しました。このような試みは、地域の飲食文化に新たな風を吹き込んでいます。

まとめ



この調査が示すように、現代の旅行者は飲酒に対する選択肢を広げており、特に「ソバーキュリアス」な食体験への需要が高まっています。地域の観光業界には、飲酒しない旅の楽しみ方や、高価格帯のノンアルコールドリンクの提供を通じて、多様な旅行ニーズに応えることが期待されています。今後、旅行と食の新たな関係性を探求することが、観光マーケットの発展につながっていくことでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社JTBパブリッシング
住所
東京都江東区豊洲5-6-36豊洲プライムスクエア11階
電話番号
03-6219-9200

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