障がい者雇用の新しい道
株式会社綜合キャリアトラスト(以下、綜合キャリアトラスト)は、障がい者雇用の推進を掲げ、2025年9月1日より精神・発達障がいを持つ2名の社員をフルリモートで採用しました。リモート勤務の導入により、彼らにとっての働きやすい環境を整え、業務の効率を向上させることを目指しています。
フルリモートによる柔軟な就業形態
新たに採用されたWさんとAさんは、どちらも在宅での勤務が初めてですが、入社から1ヶ月で実務に移行しました。綜合キャリアトラストは、入社後の研修を通じて、リモートでも安心して業務を行えるようなサポート体制を整えています。具体的には、週単位での業務設定や進捗確認のためのオンラインミーティングを実施し、孤立感を軽減する工夫を施しています。
リモート勤務が導入されることで、彼らはご自身のペースで効率よく業務に取り組むことができています。Wさんは、「仕事の流れを実習で把握できたことが安心につながった」と語り、業務の得意な部分を生かしつつ、自身の体調管理にも気をつけています。
Aさんも同様に、「症状の特性からミスが出やすいが、リーダーのサポートのおかげで安心して業務に向き合える」と述べています。
綜合キャリアトラストの試みは、精神・発達障がいを持つ方にとって、今までの就業形態では達成できなかった新たな価値を生み出しています。
就業環境の整備とサポート体制
綜合キャリアトラストはまた、社員の特性に応じた業務設計とコミュニケーションを重視しています。オンラインでのチームミーティングや定期的な朝礼・夕礼は、メンバー間の情報共有を促進し、全体感を持ちながらの就業を実現しています。また、就業開始の前に家庭訪問を実施し、必要なサポートも行っています。
このような細やかな配慮により、社員は安心して自分の業務に集中できる環境が整えられています。
企業の取り組みと今後の展望
綜合キャリアトラストは、障がい者の就業機会を広げ、戦力として活躍できる場所を提供することを目指しています。「福祉から脱却し、戦力へ」という理念のもと、この新たな働き方を推進しており、フルリモート勤務の導入はその一環です。
さらに、AIを活用したエンジニアリングの事業所を池袋に開設するなど、新しい技術を駆使した障がい者支援の可能性を広げています。「オフィスバース」といったメタバースを用いた取り組みでは、HRテクノロジー大賞の奨励賞を受賞するなど、革新を続けています。
今後も綜合キャリアトラストは、多様な働き方を支える社会を目指し、より多くの障がい者が活躍できる環境の整備に取り組んでいくでしょう。