テオリア・テクノロジーズとIIF、AI介護支援サービスを時代の最前線へ
テオリア・テクノロジーズ株式会社(以下、テオリア)と株式会社インターネットインフィニティー(以下、IIF)は、2025年8月28日に協業契約を締結し、次世代のケアソリューションの実現に向けて力を合わせることとなりました。この共同プロジェクトの第一弾として、IIFが展開する法人向け的介護サポートサービス「わかるかいごBiz」に、テオリアの対話型AIソリューション「ヨルニモ」を連携させ、2025年12月1日からLINE上で非停止の介護支援サービスを試験的に提供します。
協業の背景
社会課題として浮上する介護離職
日本において、働きながら介護を行うビジネスケアラーは増加しており、総務省のデータによると2022年には「介護・看護」を理由に離職した人数は106,000人に達しました。この問題は、個人のキャリアだけでなく、企業における人材の損失や生産性の低下に直結しています。そのため、介護と仕事を両立できる環境の整備が効果的な経営課題として大きく浮かび上がっています。
両社のビジョンの一致
テオリアは、エーザイグループからの知見を基に、AI技術を用いて認知症を中心としたヘルスケアに取り組んでいます。IIFは「介護離職ゼロ」を目指し、企業の介護支援体制の構築を支援してきました。今回の協業により、AI技術を駆使して、よりパーソナルで即時的な支援が可能になることを目指しています。
AIを利用した次世代介護の構想
このたび開始される実証実験は、法人向けの介護支援サービス「わかるかいごBiz」とテオリアが開発したAI『ヨルニモ』を締結したもので、具体的には以下の要素が含まれます。
- - 24時間AIチャットサポート: LINEを通じて、深夜や早朝を含む全ての時間帯に、介護の悩みを気軽に相談できるAIチャット窓口を設置します。登録は不要で、いつでも利用を開始できる手軽さが特徴です。
- - 個別のAI対話体験: ユーザーの介護状況や価値観に基づき、最適なアドバイスを提供。会話が進むにつれ、AIは個々の傾向に最適化され、状況に応じた対応を可能にします。
- - 他の介護者との情報共有: 介護の現場での工夫や体験談がTIPSとして定期的に配信され、フォローアップとして役立てることができます。
- - 月次レポート機能: 使用者の会話記録をもとにストレス軽減に役立つ知識やアドバイスを月次で提供し、介護者自身の成長を可視化します。
協業がもたらす価値
この新たな取り組みが実現することにより、社員、企業、そして社会全体に以下の価値がもたらされることを期待しています。
- - 介護者の心理的安心感: 孤独感や情報収集の負担を軽減するサポートを通じて、仕事との両立を具体的に支援します。
- - 企業へのメリット: 介護による離職を未然に防ぎ、人的資本を維持・向上させることが資することで、人材確保や生産性向上に寄与します。
- - 社会的価値の創出: テクノロジーを利用することで、新しい介護支援モデルを構築し、社会全体の介護インフラの向上を図ります。
今後の展開と中長期ビジョン
実証実験から得た知見を基に、テオリアとIIFは以下の展開を計画しています。
- - ヨルニモの高度化: 実証結果を反映し、LINE版サービスの改善を行い、さらにはネイティブアプリの開発も視野に入れています。
- - IIFグループとの協力強化: IIFが展開するリハビリ型デイサービスや、ケアマネジャー支援ツールとデータやサービスを連携させ、融和した介護体験を創出することを希望します。
最後に
IIFとテオリアの両社が手を組むことで、仕事と介護を両立するための重要な第一歩が踏み出されました。今後の展開に期待が膨らむ中で、介護の未来を変える可能性が詰まったこのプロジェクトを見守りたいと思います。