三菱電機、環境負荷低減に貢献する「84kVドライエア絶縁開閉装置」初号機を受注!
三菱電機株式会社は、変電所に設置されるガス絶縁開閉装置(GIS)の新製品として、「84kVドライエア絶縁開閉装置」の初号機を関西電力送配電株式会社から受注しました。
この装置は、地球温暖化係数がCO2の約2万4,300倍もあるSF₆ガスを使用せず、真空バルブとドライエアを採用することで、高い遮断性能と環境負荷の低減を実現しました。
従来の開閉機器では、地球温暖化に影響を与えるSF₆ガスが使われていましたが、近年は環境負荷低減のニーズが高まり、各国の規制も強化されています。三菱電機は、この課題解決に向けて、SF₆ガスを使用しない開閉機器の開発に取り組んできました。
今回開発された「84kVドライエア絶縁開閉装置」は、SF₆ガスの代替として、真空バルブとドライエアを採用することで、安全性が高く、環境負荷の低減と保守作業の効率化を実現しています。
ドライエア絶縁開閉装置の特長
1. 環境負荷の低減
- - 地球温暖化係数がゼロであるドライエアを絶縁媒体として採用することで、環境負荷の低減に貢献します。
- - 真空バルブの採用により、SF₆ガス同等の遮断性能を実現しました。
2. 保守作業の効率化
- - 高圧ドライエア絶縁方式の採用により、従来のSF₆ガス機器では必要であった、ガス管理業務などの削減が可能になります。
- - 真空バルブの採用により、電極消耗が少なくなり、内部開放点検周期を延伸化できます。
- - 寒冷地仕様においても、SF₆ガスの液化を防止する低温対策工事や保守作業が不要です。
3. 小形化・高集積配置
- - 高ガス圧化により機器の幅を最小化し、高集積に配置することで、従来のSF₆ガス機器と同等の寸法を実現しました。
- - 機器配置の最適化により、一体輸送を実現し、据付工事期間を短縮できます。
電力ネットワークの未来を拓く技術
三菱電機は、「84kVドライエア絶縁開閉装置」の開発を通じて、電力ネットワークの安定化とカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。今後も、温室効果ガス不使用の製品ラインアップを拡充することで、安心・安全な社会の実現を目指します。