大阪歴史博物館で特別展「正倉院 THE SHOW」が初開催！歴史的香木の香りを再現

大阪歴史博物館が贈る特別展「正倉院 THE SHOW」

大阪歴史博物館で、本年度の注目イベントである特別展「正倉院 THE SHOW—感じる。いま、ここにある奇跡—」が、2025年6月14日から開始されます。この特別展では、織田信長をはじめとする歴史上の偉人たちを魅了した香木、蘭奢待の香りを科学的な手法で初めて再現し、展示会場でその香りを一般公開します。

蘭奢待とは何か？

蘭奢待は、約156センチメートルの長さを持ち、重さは11.6キログラムの貴重な香木です。この香木は、ジンチョウゲ科アクイラリア属に属し、特に沈香として知られています。歴史的には、織田信長や足利義満、義政といった権力者がその香りに心酔し、天皇の許可を得ることで一部を切り取ることがあるなど、「天下第一の名香」として名を馳せてきました。蘭奢待の香りの真相は長らく謎に包まれていましたが、このプロジェクトによってその香りが解明されることが期待されています。

科学の力で蘭奢待の香りが甦る

本展は、宮内庁正倉院事務所のプロジェクトとして進められており、高砂香料工業が協力しています。香りの再現には、正倉院に保存された蘭奢待の「脱落片」が使用されます。この脱落片は非常に小さく、幅およそ1ミリメートル、長さも数ミリ程度です。高砂香料の調香師が加熱することで、前例のない独特な香りが立ち上ったことに芳香の再現が成功したのです。この成果により、初めて蘭奢待の香りを実感できる機会が訪れます。

特別展の魅力

会場には、再現した香料が納められたガラス容器が設置され、来場者はカバーを外すことで香りを直接体験できます。蘭奢待の香りを実際に味わい、歴史上の偉人たちが愛した理由を肌で感じることができる素晴らしい機会です。

また、特別展「正倉院 THE SHOW」に関連するトークイベントも予定されています。このイベントでは、香り再現のプロジェクトに関与した専門家たちが登壇し、蘭奢待の香りうんぬんの調査について語り合う予定です。

開催概要とその他の情報

特別展「正倉院 THE SHOW」は、大阪歴史博物館において2025年6月14日から8月24日まで開催されています。観覧時間は午前9時30分から午後5時までで、毎週火曜日が休館日となっています。また、チケットはローソンチケットにて購入可能で、既にチケットをお持ちの方は特別価格での入場が可能です。特別展訪問者には、オリジナルのクリアファイルを用意しているので、興味のある方はぜひ参加してみてください。

さらに、展覧会は後の会期で上野の森美術館でも行われる予定です。詳細な情報やチケットの購入については、公式ウェブサイトをチェックしてください。