島に愛のある関係人口を増やす新戦略
日本の離島は、総人口の0.5%にも満たないながら、世界に誇る広大な排他的経済水域(EEZ)の50%を支えています。これらの有人離島に焦点を当てて活動しているのが、NPO法人離島経済新聞社、通称「リトケイ」です。リトケイは、大分県日田市を拠点に、2010年から全国417島を対象に活動を展開し、1万人以上の地域住民や関係者と対話を重ねてきました。これによって集まった島の魅力や可能性を、メディアやイベントを通じて広く社会に発信しています。
離島の現状と直面する課題
しかし、2025年の現在、離島地域の現状は決して明るいものではありません。主要航路の減便や教育・医療インフラの縮小が進み、地域住民だけでは解決できない課題が山積しています。今年発生したトカラ列島の地震においても、文化的営みの維持に困難が伴いました。それでも、リトケイは資本主義経済の行き詰まりや社会の孤独感が増す中で、豊かな自然や人との関わりに価値を見出す人々の興味も増えています。
このような状況を背景に、リトケイは「愛のある関係人口」を増やすことを目指し、2025年8月までに100万人をプラスするという目標を掲げました。これにより、離島地域の文化や生活を支える新たな担い手を育成し、地域の活性化を目指しています。
未来のシマ共創会議2025開催案内
この目標の一環として、リトケイは2025年10月9日に「未来のシマ共創会議2025」を東京で開催します。会議は東京ミッドタウン八重洲で行われるほか、オンラインでも配信予定です。参加費は無料で、幅広い視点から島の未来を語り合う機会となります。リアルとオンラインを合わせて1,000人を集めることを目指し、島のキーマンや各界の有識者からの貴重な意見を共有します。
クラウドファンディングの開始
また、8月1日から始まったクラウドファンディング『目指せ!離島地域に+100万人の関係人口!』では、イベント運営費用の一部と、島に愛のある関係人口の増加を支援するための資金を募集しています。目標金額は150万円で、参加者は最低1,500円から支援可能です。支援者にはイベントのオンライン視聴URLや、公式サイトに名前が掲載される特典が用意されています。
まとめ:未来の島の人々とともに
リトケイの活動は、ただ島の魅力を伝えるだけでなく、島の人々と新しいつながりを持つことの重要性を訴えています。人口が少ない島々だからこそ残された「価値」を私たちは大切にしていく必要があります。今後も広がる「愛のある関係人口」のネットワークが、離島地域の未来を共に築く力となります。島に興味を持つすべての方に、この動きに参加してほしいと願っています。あなたも島との新たな関係を築いてみませんか?
この記事は、リトケイの取り組みや、その結果生まれるであろう新たなつながりの価値を紹介したものです。島と関わるすべての人が「愛のある関係人口」として、新たな未来をともに築けることを期待しています。