新たな自動化へ向けた一歩
株式会社Thinkerとカワダロボティクス株式会社は、製造現場の効率化を目指すため、キッティング作業の自動化を実現するロボットシステムのプロトタイプを共同開発しました。これにより、付随する作業のスピードを向上させ、人的ミスを軽減することが期待されています。
キッティング作業とは?
キッティング(kitting)とは、製造業において特定の製品を組み立てるために必要な部品や材料を事前に揃える作業のことです。従来、キッティング作業は手作業が中心で、多くの時間や人的資源がかかっていました。しかし、新たに開発されたロボットシステムは、キッティングの自動化を目指し、特に多様な部品に柔軟に対応できることがポイントです。
画期的なテクノロジー
今回のロボットシステムは、Thinkerが開発した「Think Hand F」というロボットハンドと、カワダロボティクスのヒト型協働ロボット「NEXTAGE」を組み合わせたものです。Think Hand Fは、近接覚センサーを利用して多種の部品に柔軟に対応し、既存のロボットシステムのハードルを克服します。ガイドが必要な従来のロボットハンドに比べ、ことさら柔軟な操作が可能です。
展示会での実演も予定
この新しいロボットシステムは、2024年10月15日から18日にかけて幕張メッセで開催される「CEATEC2024」に出展される予定です。ブースでは、実際のデモンストレーションが行われ、来場者がその機能を体験できます。また、Thinkerの取締役CTOである中野基輝氏がピッチステージに登壇し、キッティングの未来について語ります。
今後の展望
Thinkerは今後もカワダロボティクスと共に現場での実証に取り組み、さらなる自動化の進化を目指していきます。近接覚センサーは、従来では取り扱いが難しかった透明物質や特殊な形状の品物のピッキングも可能にするため、ロボットハンドの活用の幅を広げることでしょう。今後、80を超える企業との協業も進められており、実業化の準備も進行中です。
まとめ
Thinkerとカワダロボティクスによるこの共同開発は、製造業におけるキッティング作業の効率化の一助となる概念です。展示会での実演を通して、製造現場に革命をもたらすロボットシステムへの期待が高まります。自動化技術の進化について、ぜひ注目していきたいものです。