新たなNPO認証制度「グッドギビングマーク」の概要
2025年4月、非営利組織(NPO)向けの新たな第三者認証制度「グッドギビングマーク」がスタートします。この制度は、NPOの透明性や信頼性向上を目的としており、公益活動を行う団体にとっての新しい指標となります。設立からこれまで、JCNE(Japan Center for Non-Profit Evaluation)はNPOの組織基盤を強化するための事業評価や組織評価を実施してきましたが、今後はこの新制度を通じて、さらに多くのNPOの信頼性向上を図ります。
NPOの信頼性の現状
最近の調査では、NPOに対する一般的な信頼が必ずしも高くないことが明らかになりました。特に助成財団や企業がNPOと連携する際の審査基準は、「事業評価」と「組織評価」を伴うことが多く、明確な確認手段が不足している現状があります。「グッドギビングマーク」はこの問題を解決し、信頼できるNPOの情報を提供するための重要な第一歩となるでしょう。
この制度は、NPOと寄付や助成金の支援を希望する個人や企業に対して、信頼性を確認するための客観的なデータを提供します。これにより、支援を考えている個人や団体は、NPOとのパートナーシップを結ぶ際の参考情報を得ることができ、より確かな意思決定が可能になります。
新しい認証制度の特徴
「グッドギビングマーク」は、既存の評価・認証制度をベースに、業界の有識者たちによる検討を経て設計されました。この制度は、NPOが反社会的勢力との関係を一切持たず、コンプライアンスを遵守しているかどうかを確認するための新たな基準を設けています。また、関係機関との相談を通じて、より安全な環境を整える努力も行なっています。これにより、企業側も安心してNPOと連携できる仕組みを提供しています。
認証の対象と申込条件
対象法人
1. 公益活動を主とし、営利や共益を目的としないNPO法人
2. 設立から1事業年度を経過した団体
申込条件
- - 法人格のあるNPO法人であること
- - 法人名義の預金口座を持っていること
- - ホームページを有していること
- - 過去の寄付募集活動に対する報告を実施していること
このように、NPOは様々な条件をクリアする必要がありますが、これにより一層の信頼性が確保されます。審査は、書面評価や反社・コンプライアンスチェック、オンライン面談などを通じて、総合的に実施されます。
今後のスケジュールと期待
「グッドギビングマーク」の申込受付は2025年4月1日から開始される予定です。詳しいガイドラインは、WEBサイトで発表されるとのことです。NPOにとっての新たな信頼の証となるこの制度は、支援者にとっても、重要な情報源となるでしょう。今後の展開に注目が集まります。
この制度が定着することで、NPOの信頼性が向上し、社会全体における支援活動が活性化することを期待しています。私たちは、この新しい認証制度が日本のNPO活動にとって重要な一歩となることを心から願っています。