SECAI MARCHEが新たな展開に向けた補助金を獲得
株式会社SECAI MARCHEは、経済産業省が実施する令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に選ばれ、マレーシアにおいて生鮮食品に特化した新たな物流拠点を拡大する計画を発表しました。この補助金を受けて、同社はさらなる成長を目指し、東南アジアでの生鮮食品の供給網を強化します。
令和5年度補正事業について
SECAI MARCHEは2020年度からマレーシアでの実証事業を開始し、生鮮食品の供給における課題解決に取り組んできました。現在、同社はマレーシア国内の450社の生産者および1700社のHORECA(ホテル、レストラン、カフェ)顧客との取引実績があります。また、マレーシア政府や現地顧客との緊密な連携を通じて、市場のニーズを正確に把握し、本補助事業を通じてさらなるビジネスの拡大を図るとしています。
事業の具体的内容
新たな事業では、サプライチェーンの高度化を進め、効率化および価格競争力を高めることが目標です。特に、HORECA市場の70%を占めるミドルボリューム層への進出を強化することが鍵となる見込みです。AI技術を活用した需要予測や、ピッキング、配送自動化を進めることで、コスト削減とリードタイムの短縮を実現する方針です。
期待される波及効果
この事業は日本企業にも大きな波及効果をもたらすと期待されています。SECAI MARCHEは、生産から配送、問い合わせ、決済までのフルフィルメントプロセスをデジタル技術を用いて自社で構築し、日本の生産者や流通事業者に向けて提供することによって、輸出機会の拡大を支援します。また、得られたビッグデータや運用ノウハウを日本国内に還元することで、国内サプライチェーンの改善にも寄与する可能性があります。
さらに、マレーシア政府は「第12次マレーシア・プラン」に基づいて、物流エコシステムの改革やデジタル化を加速させる方針を掲げており、SECAI MARCHEの事業はこれらの政策とも合致しています。国際的には、マレーシアはIPEF(インド太平洋経済枠組み)に参加しており、特にサプライチェーンの強靭化やデジタル経済支援が中心テーマとされています。SECAI MARCHEの事業は、デジタルな観点からのサプライチェーン強化を目指しており、これもまた重要視されています。
会社概要
SECAI MARCHEは、東京都に本社を置き、マレーシアのクアラルンプールおよびシンガポールに拠点を展開しています。2018年に設立された同社は、EC事業、輸出入事業、卸売事業を行っており、日々進化を続けています。今後の事業展開にも大いに期待が寄せられています。
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