2025年10月、全国の中高生を対象とした探究コンテスト「自由すぎる研究®EXPO2025」の最終審査結果が発表されました。今年で4回目の開催となったこのコンテストには、過去最大の8,352件の応募が寄せられ、参加者総数は12,513名に上りました。スポンサーには文部科学省が後援し、企業や大学、自治体など35団体からなる「称賛団体」が審査を担当しました。
受賞作品の中でも特に注目の作品をいくつか紹介します。最初は、山口県立徳山高等学校の松永七海さんが発表した『イカでイカを釣る ~廃棄物(イカの甲)を用いた生分解性プラスチックの開発~』です。この作品は海洋ゴミ問題に対する新たな解決策を模索し、使用済みのイカの甲を活用して生分解性の疑似餌を開発しました。審査員からは、独創的なアイデアが高く評価され、6冠を受賞しました。
次に紹介するのは明治大学付属八王子高等学校の嘉手納杏果さんによる『アマモの発芽・育成装置及び方法』。こちらも金賞を受賞し、地球温暖化の解決策として期待されるアマモの育成技術を探究した成果です。この技術によって、アマモが育たない環境でも発芽・育成が可能になることから、環境問題への貢献が十分に期待されます。
岐阜県立岐阜農林高等学校の長屋旬亮さんらのチームによる『段ボールが世界を救う!ソーラーフードドライヤーの開発』も注目です。これは食品ロスを削減するためのハイブリッド乾燥装置の提案で、地域に根ざした問題解決を目指しています。地域の声を生かしたアプローチが評価され、複数の賞を受賞しました。
さらに、S高等学校の悉知信さんは『いじめ撲滅と不登校支援に向けて~声をあげた経験者の高校生の挑戦記録~』という作品で、いじめや不登校といった社会的な問題に真摯に向き合い、自ら行動する姿勢を見せて金賞を獲得しました。他にも、多くの革新的な作品が登場し、参加した中高生たちの探究意欲が感じられるイベントとなりました。
受賞作品の詳細やPR動画は公式サイトで公開中です。参加者たちの創意工夫が詰まった作品をぜひご覧ください。今回の開催は、文部科学省の後援のもと、昨年の2倍以上の規模に成長し、多くのリアルな課題に対し中高生の果敢な取り組みを示す結果となりました。
特に、実行委員長の木曽原和之氏は、今回の成果を通じて地域社会に貢献できる流れをより確実にしていく考えを述べています。株式会社トモノカイは今後も生徒が興味を持ち、学びを深めていくための支援を続けていく方針です。
この素晴らしい探究コンテストによって、中高生たちが創り出す未来に期待が寄せられています。これからの彼らのアプローチが社会にどのように影響を与えていくのか、非常に楽しみです。公式サイトの更新をチェックし、次回の挑戦者たちを応援していきましょう。