森英恵生誕100年記念展、石見美術館で華やかな幕開け

森英恵生誕100年記念展「ヴァイタル・タイプ」

島根県立石見美術館では、2025年9月20日から12月1日まで、世界的に著名なファッションデザイナーの一人、森英恵の生誕100年を祝う特別展が開催されます。この展覧会は、森英恵が没後初となる大規模な企画展でありることから、多くのファンや興味を持つ人々にとって逃せないイベントとなるでしょう。

森英恵の輝かしい経歴

森英恵は、1950年代にそのキャリアをスタートさせました。彼女はデザイナーとしての名声を築く一方、妻として母としても新たなライフスタイルを提案し、戦後の高度経済成長期における女性の多様な生き方の象徴となりました。特に1961年に提唱した「ヴァイタル・タイプ」は、彼女自身の生き方と共鳴し、快活で努力を惜しまない女性像を広めました。

国際的な活動の足跡

森は1965年にニューヨーク、1977年にパリと、国際的に活動の場を広げていきました。彼女は日本人として初めて本格的に自身のブランドを海外で確立し、日本のファッションリテラシーの向上に貢献しました。特に日本の布地や職人の技を活かした作品には、日本の高い技術力と美意識が色濃く反映されています。

展覧会の見どころ

本展では、約400点に及ぶ森英恵のオートクチュールのドレスや関連資料を通じて、彼女の生き方やものづくりの哲学を深く掘り下げます。展示室は美術館内の展示室C・Dに設けられ、開館時間は9:30から18:00となっています。入場料は一般が1,300円、大学生は600円、高校生以下は無料です。

特別プログラム

さらに、展覧会に合わせて様々な関連プログラムも計画されています。たとえば、森英恵の孫娘である森星によるトークイベントや、ワークショップが数多く開催されます。日本の布でしおりを作るワークショップやしまねの草木染めを体験することができ、より直接的に森英恵の世界を感じる機会が用意されています。

また、特別ワークショップ「オートクチュールの縫いに挑戦」では、森のアトリエで受け継がれてきた縫製技術を学ぶこともできます。これにより参加者は、彼女が愛した手仕事の世界を身近に体験できる貴重なチャンスを得ることができるでしょう。