第8回滋賀テックプラングランプリでの快挙
2023年7月29日、滋賀県で開催された第8回滋賀テックプラングランプリにおいて、株式会社ベホマルが最優秀賞と企業賞の2つを受賞し、トリプル受賞を成し遂げました。これは、県内に拠点を置く理工系大学や新規企業との共同プランナーにより、地域の“モノづくり”や“水・環境”に関するビジネスシーズを掘り起こす取り組みが評価された結果です。
株式会社ベホマルは、社長の西原麻友子氏が2022年11月に創業し、環境問題への強い関心から本事業をスタートしました。彼女は、世界の環境をより良くしたいという想いから、立命館大学と共同研究を行い、今年の6月には同大学内に専用ラボを設けて本格的な研究を行っています。特に注目は、バイオマスCO2吸収材という新素材の開発です。
バイオマスCO2吸収材とDACプラ
この新しい素材は、プラスチックに添加剤として使用することができ、直接空気中のCO2を吸収する特性を持ちます。また、80℃以上の熱をかけることでCO2を放出し、繰り返し使用することが可能です。この技術を用いて作られる「DACプラ(Direct Air Capture-Plastics)」は、プラスチックの使用量削減にも寄与します。
受賞理由の講評では、BtoC向けの視点からの新しい可能性や展開性が評価され、今後のさらなる研究開発への期待が示されました。社会実装に向けては、多くの課題が残っていますが、株式会社ベホマルはこれらに立ち向かう姿勢を見せています。
企業への呼びかけ
これからの目標として、資金調達や人材採用を進め、事業をさらに拡大していく方針です。株式会社ベホマルは、環境問題に興味を持ち、共に研究を進めたい企業や個人に対し、ぜひ連絡を取ってほしいと呼びかけています。
企業のビジョン
ベホマルの会社ビジョンは「地球を救う勇者になろう」です。環境問題は個人や1社で解決できるものではありません。このため、多くの人々と協力しながら、楽しみながら課題にあたることが必要だと考えています。最終的には、どこでもCO2を回収することができる「ユビキタスCO2回収社会」の実現を目指しています。このビジョンに向けた開発は、数十年かかるかもしれませんが、確実に進めていく考えを強調しました。
専門用語解説
- - DAC: Direct Air Captureの略称で、空気中のCO2を取り出す技術です。
- - バイオマス: 生物資源のことを指し、持続可能な環境に向けた資源として注目されています。
- - ユビキタスCO2回収社会: 経済学者が提唱した概念で、あらゆる場所でCO2を捕集する社会を指します。
株式会社ベホマルは、持続可能な環境を取り戻すための取り組みを通じて、地域社会や地球規模での貢献を目指しています。今後の活動に注目が集まります。