株式会社石垣が新工場建設
株式会社石垣は、2025年9月1日から香川県坂出市において第四工場の建設に着手し、9月8日には地鎮祭を行いました。この新しい工場は、グリーントランスフォーメーション(GX)の一環として、環境保護、生産性の向上、地域社会への貢献を目指しています。工場の完成は2026年12月を予定しており、2027年1月から運用が開始される見通しです。
1. 企業の成り立ちと背景
株式会社石垣は1958年に坂出市で設立され、水処理機器の製造を通じて地域の水インフラを支えてきました。坂出には唯一の国内生産拠点である工場があり、第一工場が1967年に竣工して以来、第二工場や第三工場の改修を行いながら発展してきました。四つ目となる新工場は、地域経済と環境問題に取り組む次世代型の生産施設の役割を担うことになります。
2. 第四工場の設計と計画
新工場の設計には、塗装エリアと組立エリアが設けられ、主力製品である下水汚泥用スクリュープレス脱水機やその関連商品である「プラチナシステム」を製造します。この新工場の稼働により、スクリュープレス脱水機の生産能力は2倍に増加し、塗装エリアの拡張と効率化によって生産効率も大幅に向上します。
工場は香川県坂出市江尻町に位置し、面積は約83,167㎡、建物の延床面積は約3,876㎡で、鉄骨造の構造となっています。おおよそ23億円を投資し、2027年には稼働を開始する予定です。これにより、地域経済の活性化も期待されています。
3. 環境配慮の取り組み
新工場では、環境にやさしい生産方法を目指しています。例えば、冬場でも効率的に作業ができるよう加温設備を導入し、塗装のリードタイムを短縮。また、太陽光発電設備を導入することで、再生可能エネルギーの利用を推進し、工場自体のカーボンニュートラルも目指します。
さらに、下水汚泥由来の繊維を利活用する「プラチナシステム」は、廃棄物の削減や資源の有効利用を実現し、国内外での導入が期待されています。この新しいシステムは、環境負荷を軽減しながら、操業の効率を向上させる技術として注目されています。
4. 今後の展望
新工場は、地域経済牽引事業として地域からの支援を受けており、工場での労働環境改善や雇用創出に寄与することが期待されています。統合的な施策により、地域に密着した持続可能なものづくりを続けていくことになります。
工場長の三野広幸氏は、「新工場の施工を通じて、若手社員も働きやすい職場環境の整備を進め、地域の発展に寄与したい」と意気込みを見せています。株式会社石垣は、持続可能な発展と地域への貢献を両立させる企業として、今後も技術革新を進めながら、社会へ貢献していく考えです。
5. 株式会社石垣について
石垣は水インフラの重要性を認識し、創業以来水に関わる技術と製品の開発を進めてきました。特に、スクリュープレス型汚泥脱水機は国内市場で高いシェアを誇り、持続可能な社会への貢献が求められる現代において、その役割はますます重要になってきています。