うつ病の再発率は約6割！心療内科に関する調査結果を発表

うつ病の現状と再発に関する実態調査

はじめに

うつ病は、現代社会において広く見られるメンタルヘルスの問題ですが、その再発率は非常に高いとされています。この度、一般社団法人徳志会が実施した調査によって、うつ病の回復や再発に関する実態が明らかとなりました。この調査は、全国の社会人を対象に行われ、結果が多くの人々に新たな気づきをもたらすことが期待されています。

調査の概要

調査は2025年9月1日から20日の間に行われ、全国の社会人から300名の有効回答を得ています。インターネットを通じて回答されたこの調査は、特に治療期間や再発率に焦点を当てています。

うつ病通院の実態

調査結果によると、うつ病の症状で通院した経験のある人は約11％という低い割合です。多くの人々がメンタルヘルスの問題に悩みながらも、病院に足を運ぶことに消極的であることが分かります。これは、自分の症状に対する理解不足や偏見、自身の心に対する不安感が影響している可能性があります。

回復までの期間

一般的に、うつ病の回復には個人差があり、約67％の発症者が一年以内に症状の改善を見せているという結果が得られました。これは、早期治療の重要性を示す結果とも言え、この値が高く評価されます。

再発の多さ

しかし、回復したにもかかわらず、うつ病を再発した人の割合は約60％に達しました。この実態は、うつ病が一時的な症状改善に留まらず、長期にわたる治療を必要とすることを示しています。

病院受診の意識

調査では、うつ病と思われる症状が出ても、実際に病院を受診する人は約32%に過ぎません。多くの人が「どうせ大丈夫」と自己判断してしまい、専門的な治療を受けることを避けています。また、症状が出たときに内科を受診する人が62％と圧倒的に多く、精神科への受診は28％という結果から、精神的な問題に対する偏見や理解が不足していることが伺えます。