越境EC利用に関する意識調査、海外客のニーズを解明

越境EC利用意向に関する意識調査の結果

BEENOS株式会社が実施した「越境ECの利用意向に関する意識調査」によると、海外の消費者の多くが越境ECを利用していることが明らかになりました。調査は、海外向け購入サポートサービス「Buyee」を利用する1,345名の顧客を対象に行われ、その結果は日本企業が海外の需要を取り込むために有用な情報となるでしょう。

調査の背景

2024年の訪日外客数は3187万人を記録し、円安の進行も影響して海外からの消費意欲が高まっています。この状況は越境ECの利用にとって追い風となり、多くの日本企業が海外市場への進出を試みています。こうした背景の中で、本調査は日本企業が狙うべき市場ニーズを探るために行われました。

主な調査結果

調査の中で、越境ECを利用する主な理由は「自国の店舗やECサイトで販売していないから」が81.2%を占め、限定品や廃盤品の需要も高いことが分かります。また、46.2%の消費者が「1か月に1回以上」越境ECを利用していると答え、91.3%が「1年に2回以上」利用していることから、越境ECが日常的な購買手段となっていることが明らかになりました。

1回あたりの購入金額に関しては「5,000円～1万円未満」が最多で、およそ51.3%は2023年に比べて2024年に越境ECの利用頻度を増加させる見込みです。

購入される商品領域

越境ECで購入される商品領域は「アニメのキャラクターグッズ」が57.3%と最も高く、続いて「書籍・マンガ」が48.3%、3位には「フィギュア・ぬいぐるみ」が46.3%という結果になっています。消費者は日常生活の中でも越境ECを活用していることが伺える結果です。

情報収集方法

日本の商品に関する情報は「YouTube」「Instagram」「X（旧Twitter）」といったSNSを通じて得る傾向が強いことも分かりました。SNSによる情報発信が越境EC利用者の購買意欲を高めるきっかけとなることが期待されます。

リピート購入の傾向

越境ECを通じて同じ店舗から2回以上購入した経験者は77.6%にも上り、リピート理由は「公式商品」「新商品」「お気に入りのお店」であることが主な要因となっています。特に、公式商品を求める傾向が強かったです。

旅行中の購入体験

また、旅行中に購入した現地商品を帰国後に越境ECで再度購入した経験者は44.0%に達し、その理由の多くは「自国で購入できないから」や「商品やブランドのファンになったから」となっており、これらの購買行動が越境ECに結びついていることがわかります。

結論

この調査結果は、越境ECの利用が今後ますます広がりを見せることを示唆しています。日本の企業にとって、大きなチャンスが待ち受けているでしょう。越境ECを通じた消費者との関係構築が、今後のビジネス展開において重要なカギとなると考えられます。

以上が、BEENOSによる越境ECの利用意向に関する意識調査の結果です。これに基づき、さらなる戦略を検討することが求められます。