調査の目的と背景
株式会社HERPは、東京都品川区に本社を置く企業で、採用管理システムやタレントプールシステムなどを開発・提供しています。このたび、採用活動におけるAIの活用状況とセキュリティリスクを探るために、331名の採用担当者や人事責任者に対して実施したアンケート調査の結果が発表されました。
近年、生成AIの活用が広がる中で、企業にとってAI導入のメリットと同時に、重大なリスクも生じています。特に、採用業務においては、個人情報を取り扱う場面が多く、企業は慎重さを欠かせません。この調査は、採用チームがどのようにAIを利用しているか、またその利用に関する企業の方針がどれほど徹底されていないかを明らかにすることを目的としています。
調査結果の概要
調査の結果、明確な傾向が見えてきました。以下に主なポイントをまとめます。
1.
公式なルールが不足: AIの利用に関する公式なガイドラインを持たない企業が46.2%にのぼる一方、6.5%は不明とのこと。ルールが整備されないまま、個人の判断でAIを使用するケースが多いことが浮き彫りとなりました。
2.
シャドーAIの存在: 約半数(39.5%)が業務で個人のAIツールを使用しており、そのうちの7割強が、本来許可されていない個人情報を入力している可能性があるというのです。これは採用業務に特有のリスクといえます。
3.
AIによる効率化の期待: 調査参加者の約76.6%が、採用業務へのAI導入によるポジティブな効果を実感していると回答。特に「面接の要約・整理」や「書類選考の補助」など、採用プロセスの各段階にAIが利用されています。
4.
セキュリティ重視のニーズ: 6割近くの人々が、セキュリティと効率を両立できる専用AIツールに利活用意向を示しており、個人の情報保護に対する意識の高まりがみられます。
採用業務におけるAI活用の具体例
調査では、採用にまつわるAI活用の具体的な使用例として、以下のようなものが挙げられました。
- - 面接の要約・整理: 面接の記録を自動的に整えることにより、より迅速に選考を進めることができます。
- - 書類選考の補助: AIを使って応募書類を分析し、候補者のフィット感を見極める助けになります。
- - 文面作成の支援: 候補者への連絡や、面接のスケジュール調整などの文面を作成する際にAIが支援します。
特に、個人情報が関わる部分では慎重さが求められるにもかかわらず、個人のツールを使ってしまうことによるリスクが大きいというのが、この調査からもわかります。
まとめ
今回の調査結果は、採用業務におけるAI活用とそのリスクを明確に浮かび上がらせるものでした。企業は、AIの利点を活かしつつ、個人情報の取り扱いに関して厳格なルールを設ける必要があります。HERPの調査を通じて、今後も企業の採用業務がAIによって進化していく中で、リスク管理の重要性が再認識されることが求められています。
今後の採用業務におけるAIの役割とその最適な活用方法について、企業がどのように対応していくのかに注目です。