新型NFCキット発表
2025-01-29 17:21:22

STマイクロエレクトロニクスが新型NFCキットを発表、非接触通信を簡素化

STマイクロエレクトロニクスが新しいNFCキットを発表



STマイクロエレクトロニクス(STM)は、最新のNFCリーダライタIC「ST25R200」を搭載した開発キットをリリースしました。このキットの登場により、非接触の近距離無線通信(NFC)技術を利用したアプリケーション開発が、これまで以上に楽になることが期待されています。

ST25R200は、低消費電力でありながら強力でクリアな無線通信を実現するための先進的な技術を採用しています。このICは、信号品質や電源回路の制御機能を備えており、信号の安定性を確保します。特に、医療機器や電動工具、コンシューマー製品、さらにはパーソナルケア機器など、様々な分野での応用が期待されています。

STEVAL-25R200SA開発キットの特徴



新たに発表された評価キット「STEVAL-25R200SA」には、即座に使用可能な超小型のST25R200ボードと複数のアンテナが含まれています。ユーザーは、シングルまたはデュアル・アンテナの構成を自由に選択でき、柔軟な設計が可能です。また、50Ωアンテナ・インタフェースと書き込み可能なタグもセットになっています。

このキットを使用することで、迅速なPoC(概念実証試験)用モデルの構築が可能になり、機器同士のペアリングや設定、製品認証によるブランド保護など、さまざまなユースケースを検証できます。また、NFC認証を取得したメインボードやアンテナの利用は、開発者に大いに助けとなります。

技術革新とユーザビリティ



STマイクロエレクトロニクスのNFCタグ/リーダビジネスユニットのマネージャーPatrick Sohnによると、ST25R200は開発者がNFC技術の専門家でなくても容易に設計できるように設計されています。高いコストパフォーマンスに加え、STEVAL-25R200SAキットには評価用のアンテナが複数同梱されているため、短期間での評価が可能です。

加えて、ST25R200内蔵のノイズ抑制受信回路(NSR)は、電子機器内のLCDパネルなどのノイズ源の近くでも高い干渉耐性を提供します。送受信回路は高度なアナログ・フロントエンド(AFE)が実装され、ISO 14443A/BおよびISO 15693に準拠した通信が可能です。改良された低消費電力カード検出機能(LPCD)によって、ユーザー体験がさらに向上しました。

動作範囲と効率性



ST25R200は、-40℃から85℃の動作温度範囲を持ち、幅広い電源電圧(2.7V~5.5V)で動作します。これにより、バッテリー駆動の機器でも長時間の動作が可能になります。動作モードは複数用意されており、電流を最小1µAまで抑え、消費電流はリセット・モード時にはわずか0.1µAです。

ST25R200は現在量産中で、コンパクトなTQFNパッケージ(4 x 4mm、24ピン)で提供されています。これにより、スペースが限られた小型機器でも簡単に非接触カード機能を実装できます。単価は1000個の購入時に約1.99ドルです。

STEVAL-25R200SA評価キットはSTのeStoreから入手可能で、価格は約61ドルです。

会社紹介



STマイクロエレクトロニクスは、世界中で50,000名以上の従業員を擁し、革新的な半導体ソリューションを提供しています。約20万社の顧客と数千のパートナー企業と連携し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っています。詳細はSTの公式ウェブサイトをご覧ください。


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会社情報

会社名
STマイクロエレクトロニクス
住所
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220

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