株式会社farmoとフェイガー、持続可能な農業の実現に向け業務提携
株式会社farmoと株式会社フェイガーが、持続可能な農業の実現を目指し、業務提携契約を締結しました。この提携は、気候変動に伴う環境負荷を削減しつつ、日本の農業が直面している経営の持続性を確保することが狙いです。農業分野は温室効果ガス排出の大きな要因となっており、その対策が急務となっています。
提携の背景
farmoは、IoTを活用した農業ソリューションを提供し、特に稲作農家の水管理作業を効率化してきました。水位センサーや自動給水システムによって、農家の現場での負担を軽減し、収量の安定化を目指しています。一方、フェイガーは、稲作における中干し期間を延長し、これにより温室効果ガスの削減を推進しています。彼らはこの削減量をカーボンクレジットとして価値化し、企業や自治体に提供することで、農家の収益向上にも寄与しています。
両社の提携により、農家が円滑に脱炭素化を進められる仕組みの構築が期待され、この取り組みは地球温暖化への貢献にもつながると考えられています。第一フェーズでは「中干し延長申請におけるオペレーション負荷の軽減」が目指され、技術連携やシステム開発を通じて、生産者の作業効率やリスク軽減、収益向上を支援します。
協業の具体的な内容
両社は以下の取り組みを進めることを約束しています。
- - 農業IoTインフラの整備
- - 水位センサーとクレジット申請システムのUI/UX連携の開発
- - 共同マーケティングを通じた両社ソリューションの普及拡大
- - 中干し延長方法論の実施による生産者リスクの低減
これに加えて、将来的には圃場データの活用や耐候性ソリューションの共創といった長期的な共同事業の発展も視野に入れています。
企業の声
両社の代表者は、この提携の意義について以下のように語っています。
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株式会社farmo 代表取締役 永井 洋志のコメント
「農業分野においては、高齢化や担い手不足、さらには気候変動の影響が課題となっています。この挑戦に対して、フェイガーと共に持続可能な農業を実現するための強力な連携を築けることを嬉しく思います。」
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株式会社フェイガー 代表取締役 石崎 貴紘のコメント
「私たちは、生産者にとって重要なのは省力化や気候変動への適応だと理解しています。farmoとの連携によって、データの活用が進み、農家の負担軽減に繋がると期待しています。」
会社概要
株式会社farmo
- - 所在地: 栃木県宇都宮市上欠町866-1
- - 設立: 2005年
- - 事業内容: IoT技術を使ったスマート農業ソリューションの開発・提供
- - 累計3万台のIoT装置を販売し、稲作農家の水管理負担を軽減。
株式会社フェイガー
- - 所在地: 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル3階 0 Club
- - 設立: 2022年
- - 事業内容: 農業に由来するカーボンクレジットの生成・販売、持続可能な農業ソリューションの開発
- - シリーズAラウンドで約24億円を調達するなど、急速に成長中。
持続可能な農業の実現に向けた両社の挑戦に、今後も注目が集まります。