青果業界の新たな挑戦
茨城県つくば市に拠点を置く青果卸業者、株式会社丸将とその関連会社の有限会社丸美青果。この2社は、全国の産地から野菜を直接仕入れ、卸業者や飲食店に販売するビジネスモデルを展開しています。長い歴史の中で積み重なった非効率な業務方法が、ここ数年で業務改善の重要課題となっていました。
現状の課題
創業から30年以上の間、丸将は依然としてExcelと紙の伝票に頼って業務を行っていました。これは当初は効果的でしたが、業務量の増大に伴い次第に非効率化が進み、事務員のフルシフトでも業務が回らない事態に直面。「何度も同じことを確認する」という無駄な作業が重なり、経営者や従業員が本来の業務に集中できない状況が続いていたのです。
DXとの出会い
そこで登場したのがDXONEとの提携です。丸将の代表取締役嶋田氏は、「初めてのシステム導入にあたり、どのシステムを入れるかではなく、業務の流れを整理することから始まりました」と語ります。これにより、現場と経営の役割の明確化が実現。簡素化された業務フローが社内のコミュニケーションを効率化し、決定権を現場に移すことができるようになりました。
システムの導入
丸将では「スマートオーダー」「スマートストック」というシステムが導入されました。これにより、現在では現場の作業が一元化され、以前のようなミスが減少。業務管理が大幅に効率化されました。特に、従業員がシステムを簡単に理解できるように設計されていたため、高齢のスタッフでもスムーズに使用できる体制が整いました。
経済的成果
システム導入後、月200万円を超える利益改善が報告されており、事務管理コストや物流費の削減が特に目立ちます。伝票発行機のリースも必要なくなり、経営資源の節約につながります。これにより、経営者はより高度な経営判断を行えるようになり、収益性の高い取引の見直しをする余裕が生まれたのです。
丸将の成功メッセージ
嶋田氏は最後に、「システム導入に頼るのではなく、業務の整理が最も重要です。現場での判断基準を明確にすることが、経営の安定にもつながります」と語りました。青果卸業界は厳しい環境にありますが、今回の成功事例は他の企業への道しるべとも言えます。
まとめ
青果卸業者・丸将の成功は、DXを利用した効果的な業務改善の良い例です。古い慣習に縛られることなく新しい流れを取り入れた結果、組織全体の運営効率が向上し、経営状態が改善されました。これは同業他社にも応用可能なモデルであり、今後の青果業界の発展にも寄与することでしょう。