モンゴル最大手QR決済企業に日本人CEOが就任、新時代の幕開け

モンゴル最大手QR決済企業に新しい風が吹く

モンゴルのフィンテック企業、Innovation Investment LLCが新たに選んだCEO、丸亀太氏の就任が発表されました。彼はこの企業にとって初めての日本人CEOであり、モンゴル市場における新たな航路を開くことが期待されています。丸亀氏は、過去に国際協力機構（JICA）の青年海外協力隊としてモンゴルに派遣され、その後コンサルタントとして多くの中小企業の支援に尽力してきた実績を持ちます。

丸亀氏の背景と実績

1983年生まれの丸亀氏は、日本での教育を経て、企業の経営戦略や組織基盤強化、資金調達の分野で活躍してきました。特に、モンゴルにおいては彼のコンサルタントとしての取り組みが高く評価され、企業成長へと繋がっています。これまでの経験を生かし、今後はQRコード決済事業に加え、モンゴル初のクリアリング事業にも挑戦することで、同国の決済インフラに革新をもたらすことを目指しています。

QR決済事業の現状と未来

Innovation Investment LLCが運営するQR決済サービス“Qpay”は、2017年にモンゴル初のQRコード決済としてスタートし、今や国家の重要な決済インフラの一部として認知されています。このサービスは、特に交通関連の罰金や税金の支払い、公共サービスに利用されており、その普及は急速に進んでいます。また、2019年末時点で、12行の金融機関と連携し、約43万人のアクティブユーザーを持つなど、着実に成長しています。

新CEOによる体制の変化では、「モンゴルから世界へ」をスローガンに、アジア圏への積極的な進出を目指すとのこと。これにより、モンゴル経済にさらなる流れを生むことでしょう。

代表的な事業とビジョン

Innovation Investmentは、モンゴルの金融サービスの成長を支え、イノベーションのサイクルを成立させる活気ある社会の実現を目指しています。新体制により、QR決済の利便性を高めるだけでなく、ペイメントサービスプロバイダーとしての地位を強固にし、企業と利用者の橋渡しを行う役割を期待されています。