鹿児島県における自転車通学研修の実施
2025年7月25日、鹿児島県の運転技能向上センターで行われた「令和7年度自転車通学許可校等担当者研修会」では、『自転車通学指導セミナー』が開催され、自転車の安全利用についての重要性が強調されました。この研修は、鹿児島県内で自転車通学や日常の自転車利用を認めている中学・義務教育・高等学校・特別支援学校の教職員32名が参加しました。
研修では、まず鹿児島県の中学生や高校生の自転車事故の実態が報告されました。特に、高校生の万が一の加害者になるケースが多く、今年の全国でのワースト12位という結果がドライバーや社会全体への警告とされています。このような背景の中、自転車の利用ポイントや事故のリスクを理解することがセミナーの目的でした。
講師として登場した遠藤まさ子さんは、自転車の安全利用促進委員会のメンバーであり、自転車ジャーナリストとしても活躍しています。彼女は近年提案されている「青切符制度」について説明し、特に「ながらスマホ」の危険性にも触れ、交通ルールをしっかり守ることが如何に重要であるかを説きました。また、自転車事故の加害者となることのリスクについても、具体的なアプローチを通じて意識を高める必要があるとの見解を示しました。
セミナーでは、ヘルメットの重要性についても言及され、ヘルメット着用の努力義務化が行われることから、自転車に乗る際の基本的なルールと安全性の確保が改めて求められました。講師の遠藤さんは、白熱した講演を通じて参加者に対して安全基準をクリアした自転車の選び方やメンテナンスの重要性についても指導しました。特に、BAAマークが貼られた自転車が安全基準に適合していることを知ることは、事故を防ぐためにも不可欠であると説明しました。
さらにセミナーの後半では、鹿児島県交通安全協会の指導員による自転車運転の実技研修も行われ、参加者は実践的な知識を身につけました。この研修を通じて、教職員の皆さんは自転車通学の安全指導に関する自信を強め、今後生徒たちにどのように指導していくかについて考える重要な機会を得ました。
参加者の声
参加者からは「講演を通じて、日常的に気をつけるべき点を再確認できた。」という意見や、「中学生でも加害者になる可能性があることを考えると、これからはより一層、子どもたちへの指導が必要だと実感しました。この情報を生徒にしっかり伝えたい。」といった感想が出ました。自転車は便利な移動手段ですが、その安全性を確保するためには、それぞれの利用者がしっかりとルールを理解し、日常的に意識して行動することが求められます。
自転車の事故を未然に防ぐためには、こうした研修を通じて教員、保護者および学生がしっかりと連携し、情報を共有し合うことが不可欠です。今後も『自転車通学指導セミナー』を通じて、さらに多くの学校・地域で安全運転が広まることを期待します。