Shizen Connect、アークエルと新たなパートナー契約を締結
株式会社Shizen Connectは、EVスマート充電システムを提供するアークエル株式会社とのパートナー契約を結んだことを発表しました。この協業は、EV(電気自動車)の遠隔制御を介した需要反応(Demand Response、DR)サービスの提供を目指すものです。
脱炭素社会の必要性
近年、脱炭素社会の実現に向けて、EVの普及が急速に進んでいます。電気自動車は、再生可能エネルギーを活用しつつ、環境負荷を最小限に抑える手段として注目されています。しかし、これと同時に、発電量の変動への対応がますます重要になっています。特に、再生可能エネルギーの導入が進む中で、電力需給のバランス調整のニーズが高まっています。
EVをエネルギー資源として活用
今回の協業によって、Shizen Connectは自社が開発したアグリゲート・エネルギー管理システム「Shizen Connect」と、アークエルの「AAKEL eFleet」をつなげます。これにより、EVを単なる移動手段に留めず、「走る蓄電池」として活用し、充放電のスマート制御が可能となります。EVに蓄えた電力を、電力系統の調整力として利用する(V2G: vehicle-to-grid)という新たなビジョンが現実味を帯びています。
AAKEL eFleetとその統合機能
アークエルが提供する「AAKEL eFleet」は、EVの運行管理や充電の効率化を図るためのシステムです。このシステムでは、ダイナミックプライシングやフリートマネジメントなどが統合され、企業や自治体が自動で最適化されたEV充電を利用できるようになります。これにより、エネルギーのコストを削減し、持続可能な社会に貢献することが目指されています。
Shizen Connectの成長
Shizen Connectは、2023年5月から家庭用蓄電池およびエコキュートの制御を行う「機器制御型DR支援サービス」を展開し、早くも市場シェアの36%を獲得しました。このサービスでは需給ひっ迫時においても、効率的にエネルギー管理を行うことが可能です。今後は、商用サービスにおけるEVの制御拡大に向け、他のリーディング企業とも連携を強化していく方針です。
企業のコメント
アークエルの代表取締役、宮脇良二氏は「今回のパートナーシップにより、EVを導入する企業や自治体に対して、効率的な運行管理と最適な充電制御を提供することで、エネルギーコスト削減につながる」と述べ、さらにShizen ConnectのCEO松村宗和氏は「この協業を通じて、安定した電力供給とエネルギーネットワークの実現に貢献する」と語ります。
未来への展望
Shizen Connectは、今後も幅広いパートナーと手を組みながら、脱炭素化社会実現への取り組みを加速させていく方針です。EVをエネルギー資源として活用することで、持続可能な社会の構築に向けて積極的に貢献してまいります。
この新しい動きが、エネルギー管理と電力供給にどのような変革をもたらすのか、今後の展開に注目です。