元宗教2世のカウンセラーが書籍を発表
はじめに
元宗教2世でスクールカウンセラーとして活動する伊藤まりさんが、待望の書籍『「ちょっと気になる変わったあの子」だったスクールカウンセラーが伝えたい宗教2世支援』を2025年3月14日に発表します。この本は、宗教的な背景を持つ子供たちの理解と支援について、カウンセラー自身の経験をもとに描かれたものです。伊藤氏は、自身の過去を通じて、周囲の人々に問題を認識してもらいたいと考えています。
宗教2世の実態
伊藤まりさんは、物心ついた頃から新興宗教の信者として育ちました。母親が信仰を始めたことで、彼女の幼少期は教義に縛られたものでした。学校行事や友達との関係が制限され、「選挙をしてはいけない」「誕生日を祝うことは禁止」といった教えを遵守しなければなりませんでした。
このような環境は、彼女にとって常に苦痛をもたらしました。多くの子供がそうであるように、伊藤さんも自分の状況を疑問視することが難しく、大人たちの無理解に frustrate(いらだち)を感じていました。特に、多くの人がこの「宗教2世」という問題を理解していない中で、彼女は心の中で葛藤を抱えながら成長していったのです。
社会問題としての認識
2022年7月に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件は、宗教2世の問題に光をあてるきっかけとなりました。社会全体がこの問題を認識し始めたものの、教育現場においてはまだ認識が不十分な状態が続いています。伊藤さんの著書は、その現状を変える手助けをすることを目的としています。
伊藤さんは、虐待の側面を持つ場合も多い宗教2世の問題に関して、教育現場の大人たちに注意を促しています。特に、支援を求めることができない子供たちのために、大人が敏感になる必要があると語る彼女のメッセージには、重みがあります。
書籍内容の概要
本書では、著者自身の宗教2世としての生い立ちを詳しく描写し、また支援が必要な子供たちの兆候についても言及しています。教育現場で見落としがちな症状や、その背後にある宗教的な信仰について具体例を挙げながら説明しています。さらに、どのように周囲が支援し、気づきを持つべきかが示されています。
結び
伊藤まりさんは、つらい過去を持つ子供たちの窮状を訴えており、その声が少しでも多くの人に届くことを願っています。本書は、同じような境遇の子供たちを支援したいと願う教育者やカウンセラーにとって、非常に有意義で参考になります。3月14日の発売日には、Kindle版が314円で販売され、特にその初めの3日間は無料キャンペーンが行われます。この機会にぜひ手に取ってみてください。