年賀状文化の衰退とその背景に迫る意識調査の結果発表
一般社団法人 終活協議会と想いコーポレーショングループは、年賀状じまいに関する意識調査を実施しました。この調査は、終活を見据えた身辺整理の一環として年賀状を出さなくなる傾向を理解するためのものです。751名の男女を対象に行い、ここではその結果をお伝えします。
年賀状じまいの実態
今回の調査では、年賀状を出している人は40%で、60%が出していないとのことでした。これは、年賀状文化が明らかに衰退していることを示しています。出さない理由としては、時間や手間をかけずに済むことが主な要因であるようです。この結果からは、年賀状じまいが社会全体に浸透しつつあることが読み取れます。
誰に年賀状を送るのか?
年賀状を送る相手についての質問では、最も多くの人が友人・知人に出していることが分かりました(56%)。家族・親戚への年賀状は28%で、取引先や顧客への年賀状はわずか7%でした。ミクソ・プライベートのつながりを重視する人々の傾向が如実に現れています。
年賀状文化を大切にしたいと思う人
年賀状文化を大切にしたいという気持ちは60%に達していますが、出さない人が多い現実とのギャップも見逃せません。この矛盾は、年賀状から移行した感情や文化的意味の変化を反映しているのかもしれません。
専用はがきの知名度
調査では、年賀状じまい専用のはがきが存在することを知っている人は30%でした。多くの人がその存在を知らない中で、年賀状じまいが進んでいることが示唆されています。友人や知人との距離感から、形式的なものよりも直接的にやりとりすることが好まれているのかもしれません。
年賀状を出すことの利点
年賀状を出すことの利点としては、離れている友人や恩師とのコミュニケーションが取れることが38%で最も多く挙げられており、正月の風情を感じられることやネットにはない温もりを感じるという回答もありました。古典的な文化がもたらす懐かしさやつながりの重視が見て取れます。
年賀状じまいの利点と欠点
年賀状じまいのメリットでは、68%が時間、手間、費用の節約を挙げています。しかし、デメリットとして66%が相手との疎遠を懸念していることも分かりました。この二律背反は、年賀状文化を重んじつつも、現代の生活スタイルに合わせて新たなアプローチを模索していることを示します。
流行の要因
年賀状じまいの広まりの背後には、ネットやSNSの普及が71%と大多数を占めています。手軽に挨拶ができる一方で、時間や手間、そしてコストが抑えられるという点では大きな魅力があります。終活や生前整理の意識が高まる中で、他者との関係の見直しを促す流れも見られます。
結論
年賀状を出すか出さないかに正解はありませんが、今回の調査結果は過去の文化を見つめ直し、これからの年賀状との向き合い方を考えるきっかけとなるでしょう。年賀状じまいの選択が正しいかどうかは、最終的には各自の心理的な要因によります。この文化は日本特有のものであるだけに、その未来が注目される時期に来ていると言えます。一般社団法人 終活協議会は、引き続き終活に関する情報発信を行い、トータルサポートに尽力します。