東庄町のドローン実験
2025-03-03 08:21:11

千葉県東庄町で始まるドローンによる物資輸送実験

千葉県東庄町のドローン実証実験



千葉県東庄町で、一般社団法人国際ドローン協会(代表理事:榎本幸太郎)と協力し、2025年2月5日から2日間、災害時の物資輸送を目的としたドローンの実証実験が実施されました。この取り組みは、地域の災害対策における重要なステップであり、緊急時に迅速かつ安全な物資輸送の可能性を探求するものです。実験では、東庄町役場から町内の病院まで、発電機とガソリンをドローンで輸送しました。

実験の基本概要



実験では主に、次のルートで物資の輸送が行われました。
  • - 航路1: 東庄町役場 → 東庄病院(約3.6km)
  • - 航路2: 東庄町役場 → 社会福祉法人さざんか会北総育成園(約2.8km)

輸送された物資は、総重量30kgの発電機とガソリンで、使用機体は「DJI Flycart30」です。また、一等無人航空機操縦士2名が飛行を担当しました。

実証実験の意義



東庄町役場や各避難所には緊急物資が備蓄されていますが、災害時には道路が寸断され、物資の輸送が難しくなることがあります。このような状況に備え、今回の実証実験は、発電機と燃料を迅速に配送できる体制を構築することを目指しています。輸送されたガソリンを使用することで、一台の発電機を約20時間稼働させることができ、約4,800台のスマートフォンを充電するための電力供給が可能です。

スマートフォンは今や生活の必需品となっていて、災害時の情報収集や連絡手段として不可欠です。そのため、分断された地域に電源を供給し、通信手段を維持することで、救援活動の迅速な進行に寄与することが期待されています。

ドローン技術の活用



東庄町ではこれまでに、8つの物流ドローンの空路を構築しています。各避難所、災害物資保管倉庫、そして役場を結ぶルートを確保し、大規模災害時においても地上交通が寸断された場合に物資が必要な人に届けられる仕組みを作っています。特に医療施設への物資輸送は、被災地での支援活動において最優先とされており、ドローンの活用によってその重要な役割を果たしています。

技術的な特色



実験では、ドローンが町内を走る線路上空を安全に横断したことが特筆されます。通常、線路上の飛行は許可されていないため、このような試みは日本でも初めてです。安全性を確保するため、飛行高度の維持と最適化されたルートが選ばれました。

さらに、発電機やガソリンの輸送は危険物規制の対象となりますが、今回も徹底した安全対策がとられ、許可を得た上で実施されました。また、着陸が困難な場所にウインチを使って物資を吊り下げて降下させる技術も確認され、非常時の多様な輸送ニーズに対応できる体制が実証されました。

未来に向けて



今後、ドローン技術が日常的な配達サービスにも活用される計画が進行中です。また、国際ドローン協会は、地域課題の解決や物流ソリューションの提供を目指して、さらなるボトムアップを図っています。

この実験により、災害時にも頼りになる新たな物流手段の確立が見えてきたことに、地域住民の期待が高まっています。


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会社情報

会社名
一般社団法人国際ドローン協会
住所
東京都江東区青海2丁目7-4
電話番号
03-6770-8082

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