環境省は、令和7年度バリューチェーン全体での脱炭素化を推進するモデル事業の対象企業を募集します。この事業は、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)とデロイト トーマツ グループ、株式会社エスプールブルードットグリーン(ブルードットグリーン)が共同で実施します。また、環境省が行う「令和7年度バリューチェーン全体での脱炭素化支援事業委託業務」を受託したデロイト トーマツが主導するプロジェクトの一環として進められます。
このモデル事業は、企業が自社の排出量だけでなく、バリューチェーン内の企業との連携を通じてGHG(温室効果ガス)排出量を削減することを目的としています。政府の「地球温暖化対策計画」においても、企業が気候変動対策を経営上の重要課題と捉え、その一環として脱炭素経営に取り組む姿勢が求められています。バリューチェーン全体での排出量連携が不可欠であり、そのための意識醸成やデータ連携が重要です。
本事業では、応募企業のバリューチェーン内での意識を高める取り組みや、共通ルールの策定、さらには後発企業へのサポートについても行います。具体的には、取引先企業の排出量の計算支援や削減計画の策定支援、業界全体でのデータ連携に向けたガイドラインの策定などが挙げられます。
公募対象は、個々の企業がその取引先企業に対して行うエンゲージメント活動と、業界団体が共通のルールを策定するための取り組みの二つです。個社によるエンゲージメントには、取引先企業から構成されるグループとして申請する形になります。グループには、金融機関なども参加可能です。
また、業界団体による取り組みには、業界をリードする企業群が含まれます。これにより、業界全体の環境負荷の低減に向けた統一的な取り組みが進められることが期待されます。
本事業の公募に先立ち、概要を説明するウェビナーが開催されます。このウェビナーでは、エンゲージメントの重要性や公募の具体的な流れ、選定基準などについて詳しく紹介されます。ウェビナーはオンラインで実施されるため、参加希望者は事前登録が必要です。
公募期間は令和7年5月13日から6月16日までと設定され、応募方法は環境省の公式サイトに掲載されています。すべての応募企業が本事業の趣旨に同意の上で参加することが求められます。このモデル事業を通じて、脱炭素経営がより一層浸透し、持続可能な社会への移行が推進されることを期待しています。
詳しい情報は環境省のホームページに掲載されていますので、興味のある企業はぜひご確認ください。