JFEスチール向けLNG燃料ケープサイズバルカー「VERDE HERALDO」竣工
株式会社商船三井が発注したLNG燃料ケープサイズバルカー「VERDE HERALDO」の命名式が、愛媛県の今治造船株式会社の西条工場で開催されました。これはJFEスチール株式会社向けに製造された船で、JFEスチールの代表取締役社長・広瀬政之氏によって「緑の先駆者」を意味するスペイン語の名称が付けられました。今回の竣工は、商船三井にとって新たな環境対応の一歩といえるでしょう。
本船は、JFEスチールの製鉄所に向けた長期輸送契約のもと、環境負荷の低減に寄与することを目的としています。非対称な社会情勢の中で安定した海上輸送サービスの提供が求められる中、LNG燃料を使用することで従来の燃料よりもCO2排出を抑えることが可能となり、安全性と環境を両立した輸送が実現されます。
「VERDE HERALDO」は竣工後、大阪府の泉北製造所にてShore to Shipバンカリングによる直接燃料供給を受けて、オーストラリアへ向けて航行する予定です。この直接供給方式は、環境に優しいだけでなく、効率的な燃料補給の手段として注目されています。
商船三井グループは、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目指し、今後もLNG燃料船の導入を進めていく方針です。この戦略は「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」に基づいており、クリーンエネルギーの導入をさらに加速させることで、温室効果ガスの総排出量の削減に貢献しています。
本船の詳細
「VERDE HERALDO」の仕様は以下の通りです。
- - 全長: 299.99メートル
- - 全幅: 50.00メートル
- - 満載喫水: 18.436メートル
- - 載貨重量トン数: 210,321トン
- - 建造所: 今治造船株式会社および日本シップヤード株式会社
本船は、商船三井が掲げる脱炭素社会に向けた一環として重要な役割を果たすと期待されています。地球環境問題に対する意識が高まる中、持続可能な未来を見据えた取り組みが求められています。今後の活躍が非常に楽しみです。