自動充電が可能なドローンポート「DroneNest」の魅力
合同会社SORABOT(以下、SORABOT)が開発した自動充電機能付きのドローンポート「DroneNest」が、非SLAM屋内型自律飛行システムを持つ株式会社Spiralに採用され、ドローン運用の新たな可能性が広がっています。SORABOTは、ドローンポートを中心にした運用サポートを提供しており、国産ドローンやオープンソースのArdupilotなど、様々なドローンとの連携を強化する取り組みを行っています。
採用の背景
Spiral社は、これまでにドローンポートを活用した屋内での自動巡回ドローンサービスの提供を行ってきました。屋内環境での自動飛行を実現できるドローンは調達しやすい一方で、ドローンポートは多くの場合、特定の機体に依存したシステムとして提供されることが多かったため、単体での販売が行われることはほとんどありませんでした。その中で、SORABOTの「DroneNest」はメーカーに依存しない形で、Spiral社の機体サイズに合わせたカスタマイズを実現。これにより、屋内空間でのドローン運用がますます無人化され、遠隔監視が可能になります。
国産ドローンとオープンソースの連携
SORABOTが参加している「ドローン・オープンプラットフォーム・プロジェクト(D.O.P.)」には、多くのドローン関連企業が名を連ねています。このプロジェクトを通じて、他の企業との技術連携を行い、遠隔自動運用の社会実装を目指していきます。D.O.P.の詳細は、ドローンジャパンのサイトで確認できます。
ドローンポートのユースケース
DroneNestの導入は様々な業界で活用が期待されています。具体的なユースケースは以下の通りです:
- - 土木建築:定期測量や工事進捗管理、作業環境の安全性確認などを行う。
- - インフラ点検:遠方の設備や高所の状態確認、広大な工場の巡回監視。
- - 警備業務:無人による巡回を通じて人手不足の解消を図る。
DroneNestの特長
この自動充電ドローンポートは、特定メーカーに依存せず、さまざまなドローンに対応できる柔軟性があります。例えば、DJI製の産業用ドローンやリポバッテリーを使用するドローンに対応し、充電と格納をスムーズに行います。また、APIを通じて既存システムへの組み込みも容易です。
DroneNestのラインナップ
DroneNestはサイズに応じてカスタマイズが可能で、以下の標準ラインナップがあります:
- - D80:1070x800x650mm、DJI製MAVIC3シリーズに対応。
- - D100:1550x1100x840mm、DJI製MATRICE30シリーズに使用。
- - D135:1645x1290x1575mm、DJI製MATRICE300シリーズに対応。
関連企業からの期待の言葉
株式会社Spiralの代表取締役・石川知寛氏は、DroneNestのD100を湿気やダストが多いトンネル現場で使用しており、問題なく運用できていることを強調しました。また、Webアプリとの連携がスムーズで、APIの充実度も高く評価しています。さらに、ドローン・オープンプラットフォーム・プロジェクトのリーダーである春原久徳氏も、DroneNestの対応がドローン産業の成長に寄与するとコメントしています。
SORABOTについて
合同会社SORABOTは、2022年に設立され、国産ドローンの運用を推進しています。代表の奥村英樹は、日本初の目視外飛行承認を取得するなどの実績を持ち、自動充電型ドローン「DroneNest」の導入を通じ、無人での設備点検や警備業務の活性化を目指しています。
まとめ
SORABOTの自動充電ドローンポートは、国産ドローン市場の発展と新たなビジネスモデルの構築に寄与しており、今後の進展に期待が寄せられています。この革新がもたらす未来のドローン運用に注目です。