宮本茂の創造力を探る書籍が2025年7月に発売予定

宮本茂の創造力を探る新たな書籍

2025年の7月8日、ゲーム界の巨星・宮本茂をテーマにした書籍『ゲームクリエイター宮本茂世界を変えたゲームづくりの思想とアイデア』が発売されます。この書籍は、株式会社ディスクユニオンの出版部門、DU BOOKSが手掛けるもので、ゲーム研究の領域で高い評価を受けているBloomsbury AcademicのGame Studiesシリーズの翻訳作品となります。

本書は、著者であるイリノイ工科大学教授のジェニファー・デウィンターによる宮本茂に関する独自の分析を基にしています。特に、彼の創作術の裏にある思想やアイデア、さらにはゲームデザインにおける空間的物語の構築に焦点を当てています。

宮本茂とは

宮本茂は、ビデオゲームの父として知られ、その作品は世界中で愛されています。今回の書籍では、彼の業績がどのようにして日本国内外で評価され、またゲーム文化にどのような影響を与えたのかを掘り下げています。ゲーム業界での彼の影響力や創作プロセスを、成長させる要因としての技術、市場、組織、本人の個性など多角的に探求しています。

学術的な視点からのアプローチ

本書は、宮本茂の業績を単なる伝記として捉えるのではなく、彼がどのように世界を変えるゲームを作り上げたのか、その哲学や技術的なアプローチを分析しています。スタンフォード大学のヘンリー・ローウッド氏は、「この優れた仕事を基に、さらなる研究を進めなければならない」と称賛し、宮本茂の影響力を再認識する重要性を強調しています。

また、京都大学の松永伸司氏も本書にコメントを寄せ、「豊富な資料と綿密な作品分析をもとに、宮本茂の巨大な業績を明らかにする」と評価しています。これにより、読者は彼のクリエイティブな背景を深く理解できるでしょう。

アメリカでの宮本茂の影響

井上明人氏は、本書が「アメリカにおける日本観そのものを映し出す鏡となっている」と指摘しています。宮本茂の存在は単なるゲームデザイナーに留まらず、日本文化の一部として国際的に認識されています。彼の作品がどのようにアメリカのゲーム文化に影響を与えたのか、またその評価が今後どのように変化するかについても考察されています。

書籍の詳細情報

- 書名: ゲームクリエイター宮本茂
- 副題: 世界を変えたゲームづくりの思想とアイデア
- 原題: SHIGERU MIYAMOTO: Super Mario Bros., Donkey Kong, The Legend of Zelda, First Edition
- 著者: ジェニファー・デウィンター
- 訳者: 樋口武志
- 判型: 四六版・並製・288ページ
- 定価: 本体2,300円＋税
- ISBN: 978-4-86647-233-1
- 発売元: 株式会社ディスクユニオン
- 発行元: DU BOOKS