現代のヒーローとは何か？アートが問いかける新たな視点

現代のヒーローを再考する「くるくるヒーロー展」

2023年10月25日から11月1日まで、表参道のアート・イン・ギャラリーで開催される「くるくるヒーロー展」。このユニークな展覧会は、13名のアートディレクターが中心となり、現代社会の中での「ヒーロー」という概念を問い直します。混沌とした時代にあって、私たちが求めるヒーローとは何かを考察する展覧会は、多くの人々に新たな視点を提供することでしょう。

現代社会はさまざまな問題に直面しており、それに対してどのようにアプローチするのか、私たちが一つの側面に捉われることで見逃しているものは何かを考える必要があります。アートディレクターたちは、経済、宗教、健康など、さまざまな観点から「ヒーロー」に光を当て、それぞれどのような問題や課題を抱えているのかを深く見つめます。

具体的には、健康をテーマにした「健康のヒーロー」（関口いちろ）、宗教的視点からの「宗教というヒーロー」（札場靖明）、そして個人の視点を重視した「あなただけのヒーロー」（橋口恭子）といった、それぞれの作品が展示される予定です。これらの作品を通じて、訪れる人々は自分自身のヒーロー像を問うきっかけを得られるでしょう。

参加型の展示

この展覧会では、参加者が自身の意見を表現できる一環として、来場者一人ひとりに「ミニチュア人物模型」が配布されます。訪れた方々は、最も共感できるヒーローのアイデアに、模型を持って投票を行います。この投票活動は、展覧会の最終日まで実施され、結果は公式SNSで報告される予定です。このように、単なる鑑賞を超えた参加型の展示が、より深い体験を創出します。

また、展示内容は「裏表のある展示会」として、一見見逃しがちな側面を尋ねる形で進められます。展示のキャプションは表と裏があり、ブラックライトで照らすと隠れたメッセージが浮かび上がる仕組みです。これは、物事には必ず両面が存在し、誰の正義もまた他の人にとっては悪にもなり得ることを示唆しています。