フジパンが南極地域観測隊に冷凍パンを寄贈
フジパングループ本社株式会社(愛知県名古屋市)が、2025年10月1日(水)に第67次南極地域観測隊に『冷凍パン』を寄贈しました。これは南極で活動する隊員たちの日々の食生活を支える「行動食」としての重要な役割を果たしています。
1966年から続く冷凍パンの寄贈
フジパンは1966年(昭和41年)に冷凍パンの製造に成功し、以来、南極地域観測隊への寄贈を続けています。初回の寄贈は第8次南極地域観測隊に向けた4,000食分であり、その後も毎年継続して行われています。
冷凍パンは、解凍するだけで簡単に食べられる食パンやスポンジケーキに加えて、現地で発酵・焼成ができる冷凍生地も提供され、隊員たちの健康と食事を強力にサポートしています。
冷凍パンの歴史的な背景
冷凍パンの誕生の背後には、南極探検の歴史があります。アメリカ隊のバード少将が南極で試したパンが、保存状態にも関わらずほとんど味が変わらなかったことが、米国のアーノルド・ベーカーズ社とフジパンの技術提携のきっかけとなりました。これにより、現代の食生活に欠かせない冷凍パンが誕生したのです。
多彩な冷凍パンで充実した食生活を提案
今回の寄贈では、約30種類の冷凍パンと冷凍生地が送られました。これらは全て昭和基地で新鮮に楽しんでもらうため、出発前に隊員たちがフジパンの研修施設でパン作りの基本を学ぶ制度が整っています。この研修には、冷凍パンの焼き方も含まれており、隊員が現地で美味しく食べられるように工夫されています。
フジパングループは、今後も南極地域観測隊への寄贈を通じて地球環境の観測に貢献し、さらには各種の社会貢献活動を通じて「社会から愛される企業」を目指す姿勢を明確にしています。
おわりに
フジパンの冷凍パンは、ただの食糧支援を超え、南極観測隊との強い絆を築く重要な役割を果たしています。今後もこの取り組みを通じて、南極地域の研究や世界の環境問題への貢献が期待されます。私たちもその活動を見守っていきたいと思います。