生成AIによる医療の未来
株式会社プレシジョンは、このたび経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する「GENIAC」プロジェクトの基盤モデル開発支援に選定されました。本プロジェクトは、日本国内における生成AI技術の発展を目指し、医療分野に特化したイノベーションを促進しています。
GENIACプロジェクトとは?
GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)は、生成AI技術を活用したイノベーション創出を後押しするプログラムです。この取り組みでは、基盤モデルの開発支援やデータの活用支援を行い、日本国内における生成AIの普及を促進します。第1期と第2期が既に実施されており、今回は第3期として2025年8月から2026年2月までの期間にわたり進められます。
プレシジョンの取り組み
プレシジョンは、医療の効率化を図るため、最新の医療特化型生成AI技術(SIP-jmed-llm)を活用しています。この技術を基に、国家がん研究センター、東京大学、九州大学との共同研究を通じて、以下のようなプロジェクトを立ち上げています:
1.
診療録・看護記録の誤記校正支援
医療現場では誤記や冗長表現が生じることがあります。このシステムは、生成AI技術を使って、それらを自動的に検出し、修正を行います。
2.
がん診療支援RAG (Retrieval-Augmented Generation)システム
がん治療に特化した知識ベースを構築し、医師が迅速に信頼できる情報をアクセスできる環境を整えます。これにより、治療方針の決定を支援します。
3.
X線所見の構造化
放射線レポートを自動化し、所見のタグ付けや診断結果の標準化を図ります。これにより、診療記録の検索性を高め、業務の効率化を実現します。
4.
DPCデータの整理支援
DPCコードへの自動マッピング技術を開発し、診療報酬請求業務を効率化します。この技術により医療機関の業務負担が軽減され、正確な請求がサポートされます。
これらのプロジェクトは、医療の質を向上させるだけでなく、業務の効率化にも寄与することを目的としています。特に、医療現場での実装が求められる多くの課題に対処する上で、重要な役割を果たすでしょう。
未来の展望
生成AI技術の進化により、医療分野はさらなる変革を迎えようとしています。プレシジョンは、医療従事者や患者にとってより良い結果をもたらすため、引き続き技術の発展に取り組んでいきます。今日の医療現場での効率化と質の向上は、技術の進化にかかっています。このプロジェクトを通じて、医療業界に革新をもたらすことを期待しています。
詳細情報
プレシジョンに関する詳細な情報は、
こちらのリンクからアクセスできます。また、GENIACプロジェクトの採択情報については、
経済産業省の公式ページをご覧ください。
株式会社プレシジョンは、東京都文京区に本社を置き、設立は2016年11月。代表者は医師でありAI研究者でもある佐藤寿彦氏です。