札幌市とAIエージェント「SamuraiAI」の取り組み
株式会社Kivaが、札幌市で実施する生成AIおよびAIエージェントを用いた旅費事務の実証実験に参加することが明らかになりました。この実証実験では、Kivaが提供するAIエージェント「SamuraiAI」を活用し、複雑な旅費関連業務の自動化が検証されます。
2. 旅費事務の課題とAI活用の背景
札幌市内での業務は、多くの自治体と同様に、旅費事務に関しても手作業が頻繁に求められます。市の旅費制度には固有の運用ルールがあり、一般的なAIサービスでは対応しきれないという課題が浮き彫りになっています。このため、AI技術を活用した業務効率化の必要性が強く認識されています。
Kivaは、ブラウザ自動操作を取り入れた「SamuraiAI」が、こうした固有の業務フローにも適合する点が評価され、実証実験への参加が決定しました。本実証は、旅費事務の効率化だけでなく、行政におけるAI活用方式の可能性についても検証する意義のあるプロジェクトとして位置付けられています。
3. SamuraiAIの機能と利点
「SamuraiAI」は、業務自動化の手助けとなるワークフロー型のAIエージェントです。ユーザーは自然言語で指示を出すことができ、直感的なドラッグ&ドロップ操作を用いて業務プロセスを構築できます。特に、AIによるブラウザの自動操作が可能な点が、このサービスの特長です。これは、同じ機能を持つAIエージェントの中で世界初となります。
ユーザーは、サポートされる複数のウェブサービスとの連携を通じて、データ入力、資料作成、メール送信といった反復業務をAIに任せることができるため、非エンジニアであっても自社の業務に最適な自動化フローを簡単に設計することができるのです。
4. 実証実験の意義と今後の展望
この実証実験は、最終的には札幌市における業務改善につながることが期待されています。ただし、実証の結果が今後の本格導入を保証するわけではなく、得られた結果に基づいて市と一緒に最も適切な活用方針を模索していくことが計画されています。
新しい技術の導入によって、札幌市だけでなく他の地方自治体でも行政業務の効率化が進む可能性があるため、今後の展開が大いに期待されます。
5. まとめ
株式会社Kivaの「SamuraiAI」を通じた旅費事務の自動化は、行政におけるAIの活用促進につながる大きな一歩です。今後もKivaは、行政業務の特性に応じたAIソリューションを提供し続けることで、地方自治体の業務効率化に寄与していくことでしょう。実証実験の進捗に注目が集まります。