大阪工業大学が生成AIを活用してテニス初心者のサーブを補正

大阪工業大学がテニス初心者のサーブ補正に挑戦

大阪工業大学は、最新の研究成果を紹介する「研究力」シリーズの第13回目として、システムデザイン工学科の瀨尾昌孝准教授が行なった生成AIを利用したテニス初心者のサーブ動作補正について詳しく発表しました。この研究は、単なる理論にとどまらず、実践的なトレーニング支援を目指しています。

生成AIとは何か？

生成AIは、様々な分野で注目されている技術で、データから新たな情報を生み出す能力を持っています。近年、スポーツ分野でも利用され始めており、選手の動きを分析し改善するためのツールとして進化しています。特にテニスのような動きが重要なスポーツでは、生成AIを活用した研究が期待されています。

瀨尾准教授の取り組み

瀨尾准教授の研究テーマは、テニス初心者向けに「勘や経験に頼らないトレーニング支援」です。初心者が持つ特有の動きや身体的特徴を分析し、その特徴を活かしながら経験者のような動きに変換することを目指しています。このような研究は、テニスだけでなく他のスポーツでも応用可能であり、スポーツ科学の新たな進展を感じさせます。

ドメインアダプテーション技術

この研究の中心には「ドメインアダプテーション」という技術があり、初心者の動きを分析し、経験者の動きへと適応させることが重要です。ドメインとは、ここでは「初心者」と「経験者」の2つのグループを指し、アダプテーションはそれらを結びつける役割を果たします。この手法によって、初心者が自らの特徴を失うことなく、より効率的に経験者に近づくことが可能となります。

研究の意義

この研究は、技術革新の象徴であり、テニス初心者向けに特化したトレーニング方法を提供するものです。初心者は自身の癖を理解しながらも、経験者の動きを体得することでスムーズに上達できるようになるのです。この技術が進化すれば、より多くのアスリートが育成されることが期待されます。

「研究力」連載について

「研究力」は、大阪工業大学の200研究室から毎月1名の教員を紹介し、先端的な研究をわかりやすく伝える連載です。平易な文体に加え、多くの図や動画を用いて、読者に親しみやすい形で研究内容を届けています。過去の連載では、ドローン活用の消防防災活動や盲導犬向けのハーネスの開発、生成AIを利用した教育方法の拡張など、多岐にわたるテーマを扱っています。