途上国の子どもたちを守る、ワクチン支援の実績
認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」(JCV)が2025年に実施した子どもワクチン支援活動の内容について、以下に詳細をお伝えします。今年も多くの寄付を受け、約1億1,775万円相当のワクチンや関連機器をミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国に贈りました。
支援内容の概観
JCVのワクチン支援は、特に感染症で命を落とす子どもたちを守ることを目的としています。支援国ごとに分けて、具体的な支援内容と金額を見ていきましょう。
1. ミャンマー
支援額:
3,282万1,865円
支援内容: 目標として、経口ポリオワクチンを約9,000人分を予定しており、加えて様々なコールドチェーン機器も支援されています。治安が不安定な地域において、ワクチン接種が遅れていることから、地域の医療従事者と協力し、迅速な支援が求められています。
2. ラオス
支援額:
3,320万6,533円
支援内容: 経口ポリオワクチン35万人分、BCGワクチン31万人、B型肝炎ワクチン7万人分の支援が行われました。移動する家庭におけるワクチン接種の継続性を保つため、オンラインシステムが導入されるなどの取り組みも進められています。
3. ブータン
支援額:
2,197万3,78円
支援内容: 子どもたちに必要なワクチンとともに、医療従事者への研修や保護者への啓発活動を通じて、ポリオやはしかの予防接種率が99%以上に達しています。険しい山を越え定期的な訪問を行う看護師たちの努力が、大きな成果をあげています。
4. バヌアツ
支援額:
2,974万6,400円
支援内容: 不活化ポリオや五価ワクチン、はしかに対するワクチンが支援されましたが、依然として必要なワクチン接種を受けられない子どもが多く、さらなる支援が求められています。地域の特性を考慮した新たなプログラムとして、現地と協力し、障害を克服するための斬新な取り組みが期待されています。
現地の状況と課題
各国の状況は違えども、共通して子どもたちへのワクチン接種が必要とされる背景があります。特に、紛争や自然災害が影響している国々では、ワクチンが届かない地域が多く報告されています。JCVでは、現地の医療従事者や国際機関と連携し、持続可能な支援体制の構築を模索しています。
続く2025年にも支援のさらなる強化を図るため、引き続き多くの個人や団体からの寄付を呼びかける必要があります。子どもたちの未来を守るため、私たち一人ひとりが関わることが重要です。
団体について
JCVは1994年に設立され、ワクチン支援活動を通じて、特に開発途上国の子どもたちの健康を守るために活動しています。代表理事の剱持睦子氏をはじめとする多くの専門家やボランティアによって運営されています。公式ウェブサイト(
www.jcv-jp.org)では、支援活動や寄付方法についての詳細が紹介されています。今後の活動にご期待ください。