秋川雅史、二刀流の芸術家としての挑戦
テノール歌手の秋川雅史が、彫刻家としても注目を集めています。2007年にヒットした「千の風になって」で知られる彼は、現在、音楽と美術の両面で活躍の幅を広げています。特に彫刻活動では、2021年から2025年にかけて「二科展」入選を果たし、5年連続で入選作品が展示されるという偉業を成し遂げました。これを記念して、2025年9月には「秋川雅史コンサート 東京2025」が東京オペラシティコンサートホールで開催され、入選作品もロビーに展示されることが発表されました。
彼は2001年のデビューから20年以上、全国を廻るコンサート活動を続けながら、彫刻家としても独創的な作品を発表しています。その実績の一環として、今年開催される第109回二科展では、「⽊彫アクティオンゾウカブトとスマトラヒラタクワガタ」が新たに入選。これにより、彫刻部門において4年連続、そして今年で5年連続の入選となりました。
異なる芸術ジャンルの融合
秋川は過去の入選作品、例えば「木彫楠公像」や「木彫龍図」等を通じて、自らのスタイルを確立してきました。彼は音楽家としての感性を美術に活かし、彫刻に対する理念を深めてきたのです。特に「アクティオンゾウカブトとスマトラヒラタクワガタ」の制作について、秋川は「重量感」をテーマに置き、切り株を土俵に見立てた相撲の対決を表現しました。この作品は、アクティオンゾウカブトが圧倒的な力を持って立ち向かう姿を描写し、彼自身の昆虫への愛情や知識が色濃く反映されています。
彼は、作品制作において特に腹部の彫刻が難航したと語ります。細部に対する観察力が求められ、職人としての技術が試される瞬間が多くあります。しかし、その難しさを乗り越えた時にこそ、真の写実性が生まれるのだと、彼は実感しています。
コンサートの魅力
「秋川雅史コンサート 東京2025」は、単なる音楽会ではありません。彫刻と声楽の両方が楽しめる、まさに総合芸術の舞台になることでしょう。コンサートでは、これまでの彫刻作品が展示されるだけでなく、秋川自身の演奏とともに、観客は彼の異なる芸術的側面を堪能することができます。
コンサート詳細
- - 日時: 2025年9月26日(金) 12:00開場 13:00開演
- - 会場: 東京オペラシティ コンサートホール
- - 出演者: 秋川雅史、小島さやか(Pf)
- - チケット価格: プレミアムチケット¥9,800(税込)、一般チケット¥7,500(税込)
秋川は、作品を通じて昆虫の生命感や独自の視点を切り取ることに大きな喜びを感じています。彼の挑戦は今後も続くことでしょう。音楽と彫刻の二刀流を持つ秋川雅史の世界を、ぜひその目で確かめてください。