味の素AGFが支える若手焙煎士の競技会「1ST CRACK COFFEE CHALLENGE」の舞台裏
味の素AGF株式会社が、オフィシャルスポンサーとして参加する「1ST CRACK COFFEE CHALLENGE」(通称1CCC)では、若手焙煎士の育成を目指してさまざまなイベントが行われています。この大会は2022年から始まり、Giesen Japanの後援のもと、自らの技術を競い合う場として注目を集めています。特に、1CCCの特徴は、出されるお題の焙煎豆に近づけることを目的とした競技形式にあります。一般的なコーヒーの味を競う大会とは異なり、この大会では正確な焙煎が求められます。
味の素AGFは、コーヒー業界が直面する問題やニーズを認識し、2022年から大会をサポートを開始しました。代表取締役社長の島本憲仁は、コーヒーのアロマ分析の技術を活かし、参加者に対して新たな価値を提供しようとしているのです。2023年には、ガスクロマトグラフィーを用いたアロマ分析が行われ、予選から技術支援を行いました。
アロマ分析とインスタントコーヒーのレシピコンテスト
大会の一部として、アロマ分析は重要な位置を占めています。コーヒー豆から抽出したアロマ成分を、科学的な分析によって再現することは、焙煎士にとって貴重な経験となります。味の素AGFの技術者がこれを支え、このプロセスを通じて参加者の技術向上を促進しています。
また、近年のインスタントコーヒーの価値を再評価する試みも行われています。大会内ではインスタントコーヒーを用いたレシピコンテストが開催され、6名の決勝進出者から選ばれた優勝者の黒田由和さんの「インスタントコーヒーを使ったノンアルコールコーヒージントニック」が、決勝当日に実際に披露され、来場者に振る舞われました。これにより、インスタントコーヒーの新たな使い方を提案し、より広範囲の消費者にアピールすることを目指しています。
競技会の流れと評価方法
2024年の競技会では、アロマ分析から始まり、予選を経て決勝に至るまでの流れが確立されています。味の素AGFの技術サポートのもと、ガスクロマトグラフィーを使用してアロマ成分を分析。これに基づいた評価に加え、ジャッジによるカッピングが行われます。決勝では、ロースターとしての持続可能性をテーマにしたプレゼンテーションが求められ、参加者はその中で自らの取り組みを発表します。
コーヒー業界を盛り上げる取り組み
味の素AGFは、コーヒーの生産支援プロジェクトにも取り組んでおり、徳之島のコーヒー生産者を支える活動を展開しています。このプロジェクトを通じて、台風被害の復旧や土地改善、そして持続可能なコーヒー作りの実現を目指しています。2024年の「徳之島コーヒー収穫祭」では、地域コミュニティとの連携を深め、地元の魅力を再発見し、次世代へと引き継ぐ活動を続けています。
味の素AGFはとどまることなく、コーヒー業界の未来を見つめ、焙煎士たちを支え、盛り上げていくことを目指しています。このような取り組みを通じて、コーヒー文化の深化と廃れない未来を築いていくことでしょう。