AI技術で自治体業務の効率化を図る両社の提携

AI音声処理技術による業務効率化の新たな潮流

近年、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進が各企業や自治体にとって急務となっている。特に、業務の効率化や人手不足に対処するためにAI技術が注目を集めている中で、Ｈｍｃｏｍｍ株式会社と株式会社ニーズウェルの提携が発表された。この2社が手を組むことで、自治体業務のデジタル化が一層加速されることが期待されている。

提携の背景と目的

両社は、AI音声処理技術を搭載した製品「Voice Contact」と「Terry」の販売を進めるため、販売代理契約を結んだ。Ｈｍｃｏｍｍは、音声処理技術を基にした革新的なAIソリューションを提供しており、特に民間企業向けのサービス展開に力を入れてきた。一方のニーズウェルは、自治体向けのソフトウェア開発、運用、保守を行ってきた実績を持ち、豊富な経験を活かして本提携を成功に導くことを目指している。

この提携は、自治体の業務効率化や住民サービスの高度化を支援するGovTech領域において、両社が連携を深め、全国規模で事業を展開していくための礎となる。新たに設立されるプロジェクトチームは、地域のITベンダーやパートナー企業との協力のもとで、地域ごとの課題に応じた解決策を共創することを目指している。

期待される成果

松岡元社長（株式会社ニーズウェル）は、デジタル技術の導入が自治体のDX推進においてますます重要になると述べ、両社の技術力を最大限に活かして、幅広い顧客へのソリューション展開を加速させていく意向を示している。また、松岡氏は両社の強固なパートナーシップが新たなビジネスチャンスを創出し、多くのお客様に価値あるサービスを提供する可能性を秘めていると強調している。

一方、Ｈｍｃｏｍｍ社の三本幸司社長は、両社のビジネス連携が進展している状況を踏まえ、資本業務提携についても検討を進めていることを明らかにした。未来を切り拓く共創パートナーとして、市場に影響を及ぼす価値を生み出していくことを目指している。

画期的なプロダクトの紹介

提携における重要な製品には、以下の2つがある。

- AI音声解析システム「Voice Contact」:

このシステムはAIがオペレーターの作業を代行し、キーボードを用いない業務環境を可能にする。リアルタイムでの音声テキスト化やFAQ検索機能により、通話時間の短縮と業務の効率化を実現する。

- AI音声認識システム「Terry」:

音声認識、音声合成、自然言語処理を駆使したこの音声Botサービスは、コールセンターで顧客からの電話対応を行うことができ、業務の効率化につながる。また、不必要な電話を減少させる効果も期待されている。

両社は、今後もAI技術を活用した新しいソリューションを創出し、自治体業務の変革をリードする立場を保ち続ける。音声処理技術を通じて、社会に貢献していくことが強く期待される。これにより、より良い住民サービスを提供し、自治体の運営が一層円滑に進むことを目指している。