フィリピン海技訓練所、DNV認証の世界最多獲得
株式会社商船三井が所有する海技訓練所、MOL Training Center (Phils.) Inc.(MOLTC(P))が、この度、DNV(デンマーク船級協会)による第三者認証訓練コース数で世界最多となりました。これは、LNG運搬船船員向けの教育プログラムである「LNG Carrier Standard Training Course」が、国際海事機関(IMO)の最新モデルコースに適合していると認められたことによるものです。特にフィリピンの海技訓練機関としては初の認証を取得した点も大変注目されています。
新たな認証取得の背景
この認証取得は、MOLTC(P)の開始以来の努力の結果であり、世界の海技訓練機関としての地位を確立した証と言えるでしょう。MOLTC(P)は、他の海技訓練所と並ぶ形で、合計6件のトレーニングプログラムが認証されたことで、トレーニングの質や技術力の高さが証明されました。この認証は、受講者に必要な技術や知識を提供し、安全性において国際的な基準を酸味するための重要なステップです。
創立20周年を迎えたMOLTC(P)
2025年6月3日にはMOLTC(P)の創立20周年を祝う式典が執り行われ、最新鋭の機関シミュレータと新たに導入された貨物シミュレータが紹介されました。新設の荷役シミュレータを使用した本プログラムは、IMO1.36モデルコースやSIGTTOが定めるLNG船員に必要な能力基準を満たす内容となっています。これにより、船員はより高い水準で訓練を受けることが可能となり、業界全体の安全基準を向上させています。
持続可能な未来に向けた船員育成
商船三井は「人の活躍と地域社会の発展」というサステナビリティ課題に取り組み、船員育成に力を入れています。海技訓練の国際標準化を進め、国籍に関わらず高い品質のトレーニングを実施することで、世界最高水準の安全運航を支える船員の育成に尽力してまいります。
世界的な影響
この取り組みは、LNG船事業が今後ますます拡大していく中で、訓練基盤を強化していくことになるでしょう。サステナブルな未来に向けて、商船三井は社会的責任を果たしながら、船員の能力向上を図っていく姿勢を明確にしています。今後のLNG船の運航において、非常に重要な役割を果たすであろうMOLTC(P)のさらなる活躍が期待されます。
結論
フィリピン海技訓練所がDNV認証を獲得したことは、国際的な海技訓練における新たなスタンダードを確立する一歩となりました。これにより、船員に必要な知識や技能の質が向上し、安全運航の確保が進むことが期待されます。今後も商船三井は、船員育成におけるリーダーシップを発揮し、持続可能な社会の実現に貢献していくことでしょう。