トム・プロジェクトが紡ぐ沖縄の物語
2025年2月に、トム・プロジェクトの30周年記念公演となる『おばぁとラッパのサンマ裁判』が東京都で上演される。この作品は沖縄返還の歴史的背景を基にし、60年代のアメリカ統治下における一般市民の闘争を描く。
公演の概要
公演は2月3日から9日まで、紀伊國屋ホールにて行われる。主演には柴田理恵をはじめ、太川陽介、鳥山昌克、森川由樹、大和田獏といった実力派の俳優が揃い、演出を日澤雄介が担当する。
あらすじ
物語の舞台は1960年代の沖縄。一般市民の魚であるサンマに対して高関税が施行されていた。魚屋のウシおばぁが不満を抱く中、「ラッパ」と呼ばれる名弁護士が立ち上がる。彼女はアメリカに対して法廷で闘う決意を固め、沖縄の声を響かせる決戦を繰り広げる。
ウシおばぁと名弁護士の壮大なマッチアップが、観客に感動と笑いを提供しつつ、沖縄返還に至る重要な歴史的出来事を描き出す様子は、現代に生きる私たちにも深い示唆を与えてくれます。彼らの戦いからは、民主主義を求める精神と、庶民の力が繋がる重要性が感じ取れることでしょう。
トム・プロジェクトの歴史
トム・プロジェクトは平成元年に岡田企画としてスタートし、様々な舞台芸術を制作してきた。その後、平成4年には「トム・プロジェクト有限会社」に法人改名し、年に2、3本の創作劇を通して新たな才能を育成していった。特に、平成12年からは海外公演にも力を入れ、文化交流を進めている。
現在、トム・プロジェクトでは次代を担う演劇人を発掘するためにオーディションを実施し、彼らに新しい舞台を提供している。これまでに数多くの受賞歴を持ち、近年では第43回紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞するなど、その活動は評価され続けている。
チケット情報
公演チケットは、2025年11月22日からカンフェティで一般発売が始まる。チケットの種類には、一般やシニア割引、親子割引など多彩なオプションがあり、観客のニーズに応える体制が整っています。
- 一般前売: 6,000円
- シニア (60歳以上): 5,500円
- U-30 (30歳以下): 3,500円
- 親子割引: 6,000円(大人1名+子供1名)
公演を通して、沖縄の声を体感し、歴史への理解を深める今回の舞台を是非楽しんでいただきたい。トム・プロジェクトの挑戦が、新たな演劇の扉を開くことを期待したい。